2006-08-24[n年前へ]
■美人には女の子が生まれ、エンジニアの子供は男の子になる!?
Tech総研ブログ に「美人には女の子が生まれ、エンジニアの子供は男の子になる!?」を書きました。「美しい夫婦からは女の子が生まれる」「物理学者・エンジニア・数学者には男の子供が生まれやすい」「看護師や先生やセラピストには女の子供が生まれやすい」 こんなトンデモ…じゃなかった、ビックリする研究報告の話です。
2006-08-27[n年前へ]
■「エンジニアのための経済学講座」西村和雄教授への質問を考える
次々回の「エンジニアのための経済学講座」の講師は、西村和雄 京都大学経済研究所教授です。複雑系経済学や経済非線形動学理論が専門である西村和雄さんへの質問事項を、先週、編集者と一緒に考えてきました。決めた質問事項のうち、一つは「自由に色んな人が参加する場で、みんなの意見は本当に案外正しいの?(分数ができない大学生でも?)」といったようなことです。そして、もう一つは「人やモノの値段はどのように決まるのか?」ということにしようと思ってます。ネット界隈の現象を眺めながら、色々訊いてみたいことがあるのです。…もう一つ二つ他にする質問事項は、今まだ考えているところです。
これまで、話を聞きに行く先生は「私が話を聞きに行きたい人」ということで選んできました。例えば、「自分たち自身がどんな風に未来を選択するのか」を聞きたくて、"確率的思考 "小島寛之・帝京大学経済学部助教授に話を聞きに行ったり、「自分たに何かの選択をさせる感情」のことを聞いてみたくて、"経済は「感情」で動いている"友野典男 明治大学教授に話を聞きに行ったりしました。今回の(記事上は次々回の)インタビューで西村和雄さんに、「複雑系での全体(みんな)の選択や自分の選択」について聞いてみたいな、と思っています。
将来を決める公式などありません。未来のあなたを決めるのは、過去のあなたではなく、今のあなたがどういう選択をするか、です。1+1を、3や4にしてくれるのは、個人の力に加えて、ネットワークが働き始めたときです。つまり、経済学でいう複雑系が見られるときなのです。これは、あなた自身をも変えてゆく力になるのです。 西村和雄 「満員御礼!経済学なんでもお悩み相談所」
2006-09-13[n年前へ]
■「お金をたくさん持っている人が幸せですか?」
『行動経済学 経済は「感情」で動いている』の著者であり、行動経済学を研究されている明治大学情報コミュニケーション学部の友野典男教授にインタビューした記事が公開されました。題して、「お金をたくさん持っている人が幸せですか?」です。
「エンジニアの周りに女性が“少数”しかいない」ことを平林さんは懸念していますが、「少ない選択肢から自分で選ぶと満足感が高い」ことがわかったのでした。つまり、エンジニアは案外幸せをつかみやすいのかも。経済学って役に立ちますね!
2006-10-08[n年前へ]
■エンジニアが「スルー力」欠乏症なのは当たり前…だから
「スルー力関連の記事」を読みながら、(IT関連に限らず)エンジニアが「スルー力」欠乏気味なのは当たり前だよなぁ…と考えた。何かを作り上げようとするなら、「作り上げるものがどんなものか」「どうやって作るか」といったことを考えることになる。そのとき、「よくわからないこと」が満ちている。どうやれば良いのか、他の人はどう考えているのか…そんなことが確かになっていないと、なかなかものを作り上げることはできないに違いない。そんな話題に対して、「スルー力」を発揮されたら、ちょっと困ってしまいそうだ。下手に「スルー力」を獲得してしまうと、エンジニアではなくなってしまうような気さえする。
だから、エンジニアの(重箱の隅をつつくようなス)「スルー力」不足症は職業病みたいなものなのだろう。とはいえ、そんな職業病に四六時中苛(さいな)まれるのは、とても大変そうだ。多分本人も大変だし、周りも同様に大変に違いない。
…だから、贅沢を言えば、話題に応じて気分・性格のモード切り替えができれば良いのだろう。けれど、そんな器用なことはなかなかできない。だから、エンジニアは「スルー力」欠乏症を抱えつつ、その「スルー力」欠乏気味の自分を自覚していれば良いのかもしれない。長所や短所は表裏一体の「もの」なのだから、その「もの」と折り合いをつけていくしかないのかもしれない。
2007-07-08[n年前へ]
■「分業・神の見えざる手」と「ワットの復水器・調速機」
『国富論』を書き"経済学の父"と称されるアダム・スミスは、蒸気機関を広めたことで有名なジェームズ・ワットと親しかったという。その影響もあってか、経済成長と技術革新、つまり、経済成長とイノベーションの繋がりを強調していた。
スミスは蒸気機関の改良で有名なジェームズ・ワットのお友達なんです。 だから、スミス自身は蒸気機関を使った産業革命・機械化の時代に先駆けた時代の人ですが、技術革新こそが経済成長の源泉だというような内容のことをものすごく強調しています。 栗田啓子ジェームズ・ワットというエンジニアと、哲学者であり経済学者であるアダム・スミスの間にとても深い親交があって、影響を受けあっていたというのは、興味深い。現代の私たちを取り巻いている技術革新が経済成長を生み出しているという事実を、そんな親交からスミスが見いだしたというのは、とても面白い。
そして、きっとそれだけではない、とも思う。
ジェームズ・ワットを「蒸気機関を発明した人」と捉えている人も多いだろう。しかし、ワットは決して蒸気機関の発明者ではない。ワットは、すでに存在していた蒸気機関の効率を飛躍的に向上させることで、経済的に引き合う蒸気機関を作り上げた、という存在である。すでにあった複数の技術を上手く組み合わせることで、蒸気機関を効率よく安定に動かすことを可能にし、産業革命を支えたのである。
産業革命の中で育ったワットは、…1757年にアダム・スミスのはからいで、グラスゴー大学構内で実験器具製造・修理店を開業した。 ここでニューコメン型蒸気機関と出会い、より効率のよい蒸気機関を造るつくるため、熱と力の関係を研究する。 Wikipedia 「ジェームズ・ワット」ワットが生み出した「経済的に引き合う蒸気機関」の重要なポイントは、少なくとも二つあるように見える。その一つは蒸気機関への復水器を導入であり、もう一つは、蒸気機関に調速機を採用したことだ。(続く)