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2008-10-28[n年前へ]

続 「電車の吊り手」のヒミツ 

 「電車の吊り手」のヒミツ の続きです。
 「電車の吊り手」の構造が以前とは、、90度違う方向にぶらさがるように変わっていることに気づきました。そんな吊り手を見ながら、その効果をラクガキをしつつ考えてみたのが、下図になります。

 イラストにして見ると、以前の吊り手が「列車の横揺れ方向に対して、2重振り子状態」になっていることがわかります。また、吊り手の支持部と、吊り手の持ち手部が、いずれも列車進行方向に向いているために、横揺れをなかなか抑えることができないように(自分の経験から)思われます。乗客が腕を動かして揺れを抑えようとしても、吊り手に2カ所関節があるので、揺れを抑えるのは難しいように思えます。

 しかし、最近の吊り手は(図のように)以前のものとは違うことがわかります。吊り手の持ち手部分が列車の横振動方向とは直行し、(さらに、吊り手のベルト部分がパイプに包まれていることもあり)列車の横揺れに対し、その揺れを抑えることが容易になったように思えます。

 ここで、興味深いことは、吊り手のベルトをパイプで囲ったことの効果は別として、吊り手の持ち手部分の方向を90度変えたことで、「列車進行方向揺れ」には弱くなった・揺れやすくなったということです。つまり、列車が走るとき「ほとんどの時間は横揺れを感じる時間で、進行方向の揺れを感じるのは駅に発車・到着する時くらいなので、横揺れ抑制効果を重要視しよう」という判断をしたのでしょう。そういうメリット・デメリットを秤に乗せて行われる選択・技術改良・コスト変更にとても興味を惹かれます。

 列車には、吊り手がたくさんぶら下がっています。そんな、吊り手と同じように、たくさんの吊り手が変化したように、そんな技術改良・コスト変更などは、きっとたくさんあると思います。そんなものを町中で見かけると、なぜか楽しく感じたりします。

吊り手図解






2009-01-22[n年前へ]

電車のシートのヒーターの反射光 

 電車の座席の下に、水面の下に見えるような光の波が見えた。座席の下を覗いて見ると、座席下のヒーターを覆う金属板で反射した光が、床に当たって揺らぐ光を作り出しているようだ。

 一見、金属板は平らに見えるけれども、反射光の向きが色々な方向に揺らいでいるところを見ると、凹凸があることがわかる。平らに見えるのに反射光が模様を作り出しているそのさまは、まるで何かの魔鏡のようだ。

電車の座席下電車の座席下






2009-02-19[n年前へ]

ボックスシート 

人生という名の列車  少し長い距離を走る列車には、二人がけの席が対面式に向かい合う「ボックスシート」がある。そんなボックスシートに座るとき、どの席に座りたいだろう。窓側だろうか、それとも通路側だろうか。新たな景色が遠くから迫ってくるようすが見える(列車の進行方向に向かう)側の席だろうか。それとも、そばを通り過ぎたものが、段々と遠ざかっていくのが見える(列車の後方を眺める)側の席だろうか。

 以前は、遠くの小さなかすかなものが大きくはっきりと見えてくるののが、そしてそれが明瞭になるさまを眺めるのがとても大好きだった。だから、いつも列車の進行方向が見える席に座っていたように思う。

 しかし、ふと気づくと、最近は列車の後方が見える側の席に好んで座ることが多くなっている。横を通り過ぎたときにはよく見ることができなかった景色が、小さくなっていくようすを眺めることが、そんな遠くへ過ぎ去っていく景色を見ることの方が気持ちよくなってきたような気がする。

 もしかしたら、それは動体視力が落ち、老眼が進んできたせいかもしれない、とも思う。若い頃は、視力が良くて、遠くの小さな景色が近くまで迫ってくるさまも全部見えていたけれど、今では近くのものは見えなくて、速く動くものも見えなくて、遠くのものしか見えなくなりつつあるせいかもしれないとも思う。……けれど、こんな風にも思う。

きっと僕は尋ねられたんだろう
生まれる前 どこかの誰かに
「未来と過去 どちらか一つを
見れるようにしてあげるからさ
どっちがいい? どっちがいい?」
そして僕は過去を選んだんだろう
RADWIMPS 「オーダーメイド」

 走る列車は人生に似ている。そして、私が乗っている列車は、もう中間地点を過ぎた走っているのだろう。マラソンで例えれば、中間往復地点を過ぎた辺りを走っているように思う。未来よりも、過去の方が長いくらいの場所を、今は知っているのかもしれない。

 そして、それに応じて、「ボックスシート」に座る時の好みが変わってきたのかもしれないと、ふと考えた。

2009-03-30[n年前へ]

心地良い「快速列車シート」と心地良くない「直角シート」 

 学生時代に京都へ行ったとき、阪急電車やJRの快速電車の座り心地の良さに驚いた覚えがある。それまでの生活の中で「直角向かい合わせのボックスシート」ではなく、背もたれが前後方向に動くことで「座席の向きを自由に変えることができるシート」を見て驚いたように思う。

 「直角向かい合わせのボックスシート」では、膝が目の前の人とぶつかってしまい窮屈な思いをしたりする。あるいは、ワイワイガヤガヤしたいグループ旅行と、一人でぼうっとしていたい人が一緒になってしまったりして、心地良いとは決して言えないような気がする。けれど、快速電車なのに「座席の向きを自由に変えることができるシート」は(ほんの少し自由度が上がるだけなのに)ずいぶんと心地良かったように思う。

 久しぶりに、京都で阪急の快速電車に乗った。今度は、これまでの便利さはそのままに3列シートになっていた。一体、この「ゆとり」設計はどこから生まれてくるのだろうか。人の多さ・少なさだろうか。それとも、それ以外の何かだろうか。

2009-09-10[n年前へ]

子供の頃パパのこと作文に書いた 

 JR東日本1995CM "PAPA LOVES TRAIN"(葉山まりな) in touch IIから。

子供の頃パパのこと作文に書いた。
パパの電車のこと何度も書いたね。



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