1999-06-27[n年前へ]
■それを決めるのは誰だ?
見えない「有害サイト指定」の疑惑
今回は全て三人称で語られるハードボイルドな話である。あるサラリーマン、ここでは「彼」と呼ぼう、の実験と、考えを書く。
今回の話の前段階として、
リモートカメラから世界をノゾこう!-Macintosh用カメラ制御プログラムを作る- (1999.06.26)
がある。この話の中に
MAQ?MAK?MAC! ( http://www.maqmakmac.com/)
へのリンクがある。ところが、彼の職場からはそのサイト、MAQ?MAK?MAC!を見ることができないというのだ。彼は会社内のLANとは別のルートでMAQ?MAK?MAC!へアクセスすることが多かったので、なかなか気づかなかったのだ。
彼の頭にある疑いが生じた。彼はその疑念を確かめるために、tracerouteでwww.maqmakmac.comのIPアドレスを直接調べることにした。彼の指はキーボードを叩く、
tracert www.maqmakmac.com (Windowsマシンである)
これでIPアドレスはわかった。彼は職場のマシンからwww.maqmakmac.comのIPアドレスを直接指定した上でアクセスを試みた。すると、彼の想像通りWEBの内容がきちんと表示された。「DNSがうまく動いていないないんじゃないの」という人がいるかもしれないが、そうではない。他のアドレス(後述する例外を除いて)に関しては問題ないのである。
彼の(疑いつつも)立てた仮説: www.maqmakmac.comを彼の勤務する会社は「有害サイト」として認識し、社内からwww.maqmakmac.comへのアクセスをブロックしている。
もうすこし、判りやすく説明するとこうなる。
彼の勤務する会社内のLANから社外へのGateWay内で登録された「有害サイト」のアドレス(URL)を検知して、アクセスをブロックするというシステム(URL検出法)を用いているのである。もしも、会社内からwww.maqmakmac.comというアドレスへのアクセス要求があったら、「駄目だよ」とその要求を蹴ってしまうのである。
しかし、www.maqmakmac.comというアドレスでフィルターをかけているので、IPアドレスを直接指定してやると、フィルタを通りぬけて、アクセスをすることができるのである。
彼の知る限りでは、明らかに彼の会社内で全社的にブロックされてしまうアドレスが確かにある。それが恐らく参考になるだろう。例えば、こういったサイトである。
おやおや、画面表示が少し異なる。ということは、意図的にブロックしているわけではないのか? あるいは、ブロックしている個所が違うのか? これだけではよくわからない。集まってきた情報によると、他の地域の部署ではwww.maqmakmac.comに関しては読みに行けるようだ。
URL規制プログラムで有名な
http://www.cyberpatrol.solution.ne.jp/
の指定する例によれば、「有害サイト」は
- 暴力/精神的、肉体的(画像または文章)
- 部分的ヌードと芸術
- 全裸
- 性的行為(画像または文章)
- 下品、残酷な描写(画像または文章)
- 差別、偏見(画像または文章)
- 悪魔崇拝、カルト(画像または文章)
- 麻薬関係(画像または文章)
- 武器、過激派(画像または文章)
- 性教育(画像または文章)
- ギャンブル、違法行為(画像または文章)
- アルコール、タバコ(画像または文章)
こういったURLアクセス規制は今回の例に留まらない。どこの組織でもあることなのかもしれない。こういったネットワークにからむ問題についてはもう少しオープンにして考える必要があるのではないだろうか。
彼はタバコを深く吸い込み、事件簿を閉じて、そして呟いた。「これ以上の真偽は確かめようがない...」
2000-05-14[n年前へ]
■恋する心を見てみたい
恋のきっかけはどの出来事?
まずは、簡単な背景から... 今回の話は
を元に大幅に書き直したものである。少し思うところがあって書き直した結果、まったく別物になってしまった。そこで、ここに登場する次第である。以前の話の場合は、「恋のインパルス応答」という言葉を思いついて、最後におまけのように書いてみたわけであるが、今回はそれをメインに書き直してみたのである。A子:「あのさ、アイツほんと酷い男よ。」
A子:「なんで、あんな男好きになったの?」
B子:「そんなこと言われても、私にだって判るわけないじゃない。」
TVドラマを見ていると、時々こんな会話が流れる。登場人物は二人の女の人、舞台はバーのカウンターや旅先や、とにかく日本全国津々浦々である。そして、話をしている雰囲気は真剣そのものである。きっと、B子は悪い男を好きなっていて苦労しているのだろう。そして、きっとB子の親友であるA子が、悪い男に騙されている「恋する心」で一杯のB子を諭しているところなのだろう。
本当のところ、こんな会話が巷に溢れているのかどうか、私は知らない。そりゃそうだろう。私は男であって、女の人が二人というシチュエーションは全然立ち会える筈がない。じゃあ、同じような会話を私ができるかというと、それもやはりできないのだ。論より証拠、もし私がそんなことを言ったらどうなるだろうか?
私:「あのさ、アイツほんと酷い男だよ。」これは相手が女の人だからで、男なら大丈夫だろう、と言われるかもしれない。しかし、そっちの方が実は質が悪い。
私:「なんで、あんな男好きになったの?」
B子:「そんなこと、何でアンタに言われなきゃならないの?。」
私:「いや、ちょっと…」
私:「あのさ、アイツほんと酷い女だよ。」これはとても危険な会話であることが判るだろう。この後は修羅場が待っているハズだ。あるいは、私は道端に倒れていることになるかもしれない。「小さな親切、大きなお世話」である。根本の原因は私の人間性にあるような気もするのだが、そこは今回は考えないでおきたい。
B男:「なんで、オマエがそんなこと知ってんねん?」
私:「いや、ちょっと…」
さて、最初のB子のセリフ「そんなこと言われても、私にだって判るわけないじゃない。」という会話の真偽はともかく、恋する本人にも恋のきっかけというのは不思議なものなのだろう。そして、本人以外にとっても「恋する心」の揺れ動く様子というものはとても興味深いものだ。
そこで今回は、色々な「出来事・きっかけ」が「恋する心」を変化させていく様子を調べてみることにした。今回の登場人物は、
- A子 : 「瞬間」的に燃え上がるタイプの女の人
- B子 : 「ゆっくり」燃えるタイプの女の人
- C男 : いつも、とっても良い男
- D男 : ほとんどの場合、悪い男
次のグラフは
- 横軸 = 時間軸 左から右へ時間は進んでいるとしておく
- 縦軸 = 「恋する心」の大きさ
「瞬間」タイプの女の人A子の場合、その出来事の前後には「恋する心」が瞬間的に盛り上がる。しかし、それほど持続するわけではないのだ。燃えやすく、忘れっぽいタイプである。芸能人で言うと松田聖子あたりがこの例に当てはまるだろう。
それに対して、「ゆっくり」タイプの女の人であるB子の場合には、「恋の炎」がずいぶんとゆっくり燃え出している。また、「恋する心」の広がりが広い分だけ、「恋する心」の最大値も低くなっている。芸能人で言うと誰になるだあろうか?私にはちょっと思いつかない。
それでは、この 「瞬間」タイプのA子と「ゆっくり」タイプのB子が、いつもとっても良い男であるC男に恋をした場合を考えてみる。まずは、優しいC男は色々なことをするのだ。それが、「恋のきっかけ」となる。
時間が左から右へ進んでいくわけであるが、その間にC男は色々なことをするのである。洋服を誉めたり、体を気遣ったり、バックをプレゼントしたり、何ともマメな男である。
また、ここでは「洋服のセンスを誉めたり」、「体を気遣ったり」するという「出来事」よりも、「欲しかったバックをくれた」という「出来事」の方がポイントが高い。ずいぶんと、「即物的」な場合にしてしまった。これなどは、適当にそうしただけで、「私は精神的なポイントの方が高い」という人の方がもちろん私は大好きである。
それでは、これらの色々な「出来事」が起きる時のA子とB子の「恋する心」の変化はどうなるだろうか?先ほど、ある一つの「出来事」に対する「恋する心」の応答を、「恋のインパルス応答」と呼ぶ、と書いた。ある一つの「出来事」によって「恋する心」がどうなるかは、「恋のインパルス応答」を見れば判るわけだ。だったら、色々な出来事が起きた数の分だけ、「恋のインパルス応答」を足し合わせてやれば良いわけだ。この「色々な出来事が起きた数の分だけ、- 恋のインパルス応答 - を足し合わせてやる」という作業を、恋の信号処理では「畳み込み」と呼ぶ。結局、
色々な「出来事・きっかけ」と「恋のインパルス応答」の畳み込み= 「恋する心」という「恋する心」の信号処理が可能なのである。
早速、A子とB子の「恋のインパルス応答」を用いて、先の色々な「出来事・きっかけ」に対する「恋する心」を計算してみた。それが、下のグラフである。黒字がA子、赤字がB子の「恋する心」である。
「瞬間」タイプのA子の場合、ホントに燃え上がるのが早い。C男が洋服のセンスを誉めてくれただけで、もう結構「恋する心」が盛り上がっている。「ビビッ」と恋をして結婚をしてしまいそうなタイプだ。その代わり、一瞬でその「恋する心」が消えているところが怖い。あっという間に離婚をしそうなタイプでもある。
「ゆっくり」タイプのB子の場合は、洋服のセンスを誉められた位では「恋する心」は盛り上がっていない。もちろん、C男に対して良い印象は持ち続けているようだが、恋というほどでもない。
その代わり、A子のように欲しかったバックを貰っても、しばらくすると「恋する心」はすぐに冷める、というようなことはない。C男にとっては、「恋人」になるまでは大変であるが、その後は落ち着いた恋人生活を過ごせそうな相手である。私はC男にはA子よりも、B子の方が相応しいと思うのだが、どうだろうか?(しかし、次回C男には哀しい現実が待ち受けるのであるが...)
さて、このページも少し長くなってきた。そこで、この後は次回に続くことにする。今回、まだ登場していない
- D男 : ほとんどの場合、悪い男
A子:「あのさ、アイツほんと酷い男よ。」という冒頭の会話のような、女の人たちがなぜ数多くいるか(少なくともTVドラマの中では)を明らかにしてみたい。そして、優しいC男の悲しい恋の行方を描いていきたいと思うのである。
A子:「なんで、あんな男好きになったの?」
B子:「そんなこと言われても、私にだって判るわけないじゃない。」
ところで、「辛(つらい)」と「幸(幸せ)」という漢字は互いによく似ている。時々、どっちが「幸せ」だったっけ?と判らなくなりそうになるくらいだ。次回、「恋の印象の平均化効果」というものを武器に、「辛(つらい)」が「幸(幸せ)」にすりかわる様子を見てみることにしたい。「辛(つらい)」が「幸(幸せ)」は紙一重なのだ。「辛(つらい)」は「幸(幸せ)」で、「幸(幸せ)」は「辛(つらい)」なのである。
2000-05-17[n年前へ]
■恋の形を見た人は
恋の相対性理論
さて、前回
では、三人の登場人物A子 : 「瞬間」的に燃え上がるタイプの女の人達の間で繰りひろげられる色々な「出来事・きっかけ」と、それにより発生する「恋する心」を「恋のインパルス応答」を用いて計算してみた。その結果、C男とB子がカップルになれば「ほのぼの」とした幸せな生活をしそうだ、というところまで考察した。
B子 : 「ゆっくり」燃えるタイプの女の人
C男 : いつも、とっても良い男
今回は、その三人に加えて
- D男 : ほとんどの場合、悪い男
さて、今回登場する「D男 = ほとんどの場合、悪い男」はかなり酷い男である。D男がA子とB子に対して何をしたか時系列を追ってみてみることにしよう。
- お金をせびり、
- 浮気をするし、
- それを追求すると殴る蹴るの暴行を働き、
- せっせと貯めたヘソクリを奪いパチンコに行ってしまう、
それに対して、前回のC男は次のグラフのように悪いことは何一つしない良い男だ。
悪いことは何一つしない。良いことばかりをしてくれるのである。何とも良い人である。普通に考えれば、女の人の「ハート」はC男ががっちり掴み、D男は警察官にでもがっちり掴まれているのが当然であろう。掴まれたが最後、シャバには二度と出てきてこないで欲しい位である。しかし、そう単純な話ではないのだ。
人の感覚には「順応」というものがある。簡単に言えば「慣れ」である。ひどいことしかしない男と普段接していると、それが当たり前に思えてしまうのである。相対化してしまうのだ。普段のD男に対する印象が「当たり前」に思えてしまうのである。
さて、その「恋する心」の「順応」を計算するにはどうしたら良いだろうか?そう、普段の印象を基準にすれば良いのだ。普段の印象、すなわち「印象の平均値」を「恋する心」から引けば良いのである。例えば、A子のC男に対する「恋する心」を計算してみることにする。次のグラフで黒字が「色々な出来事」と「恋のインパルス応答」の畳み込みであり、本来のあるべき「恋する心」である。そして、緑字が環境順応後、すなわち、本来のあるべき「恋する心」から「印象の平均値」を引いた「恋する心」である。
この図で、環境順応後の「恋する心」が本来の「恋する心」よりいい印象であることがわかると思う。何故かというと、環境に順応するということは普段の印象が当たり前の状態と思ってしまうことである。普段「悪い」男を相手にする場合は、「悪い」のが当たり前だと思ってしまうのである。数学的には、「悪い」のを引くのであるから、「マイナスを引くとプラスになる」のと同じである。それを式で表してみると、
環境順応後の「恋する心」 = 本来の「恋する心」 - 普段の態度
なのであるから、普段の行動が極めて悪いD男の場合は
環境順応後の「恋する心」 = 本来の「恋する心」 - ( 悪い印象)ここで「悪い印象」が「良い印象」の反対であることから、( 悪い印象 ) =( -良い印象 )とおくと、
環境順応後の「恋する心」 = 本来の「恋する心」 - ( -良い印象)であるから、
環境順応後の「恋する心」 = 本来の「恋する心」 + ( 良い印象)となる。なんと、「悪い印象」が「良い印象」にすり替わるのである。恐るべし、「環境順応」である。スイカに塩をかけると、ショッパイどころか逆に甘く感じられるのと同じく、ひどいD男がちょっとでも良いことをすると、「ものすごく良いこと」に感じられてしまうのである。前回、
「恋の印象の平均化効果」というものを武器に、「辛(つらい)」が「幸(幸せ)」にすりかわる様子を見てみることにしたい。「辛(つらい)」が「幸(幸せ)」は紙一重なのだ。「辛(つらい)」は「幸(幸せ)」で、「幸(幸せ)」は「辛(つらい)」なのである。と書いたが、これがそうだ。普段の「辛(つらい)」を引くと、マイナスをマイナスすることでプラスに変わり、「辛(つらい)」が「幸(幸せ)」にすりかわるのである。
そして、普段悪いことをしないC男の場合はこれとまったく逆に、普段の良い印象を引いてしまうが故に、環境順応後の「恋する心」には「悪い印象」が加わってしまうのである。「普段良い男」が少しでも悪いことをすると、散々に悪く言われてしまうのと同じである。
さて、こういった環境順応した状態での、A子のC男に対する「恋する心」とD男に対する「恋する心」を眺めてみることにしよう。次のグラフは黒字がA子のC男に対する「恋する心」を示し、緑字がA子のD男に対する「恋する心」を示している。
なんと、A子は普段悪いD男の方に強い「恋する心」を感じてしまうのである。「おいおい、それでいいのか?」、と言いたくなるような状況である。「オマエはマゾか!?」と、つい言ってしまいそうである。
まぁ、じっくり物を考えないA子はおておいて、それではB子はどうだろうか?きっと、C男と上手くいくだろうB子はどうだろうか?もちろん、「人の良い」C男を選んでくれるだろう。というわけで、次のグラフが、A子とB子のD男に対する「恋する心」を比較したものである。緑字がA子のD男に対する「恋する心」を示し、黒字がB子のそれを示している。
何ということだろう。こともあろうに、B子もD男に恋をしてしまうのだ。哀しいかな、C男は失恋してしまうのである。しかも、こtもあろうにD男にである。なんということだ!もちろん、D男がB子にひどいことをした時、すなわち「B子のD男に対する恋する心」が低下した時にA子とD男が別れるという可能性もある。しかし、残念ながらB子は「ゆっくり」タイプなのである。A子と違って、「すごく恋が冷める瞬間」がないのである。A子の場合はとっさのいきおいでD男と別れるという可能性もあるが、B子の場合はむしろD男にひっかかりやすいと言えるかもしれない。
このようにして、「普段は悪い男がたまに優しいことをすると、女の人はふと恋に落ちてしまう」という恐怖のストーリーがいたるところで発生するのである。
私の楽しみ「ちゃろん日記」の2000/03/09の「わしはダメだった」に、「印象の平均化定理」に関するしみじみとした一節があるので、そのまま引用してみたい。
「下僕(仮名)は、不幸な女がどぅやってできるか知っとるか?」「一般相対性理論」によれば、完全なる時空間の基準がない。それと全く同じように、絶対的な幸せの基準など存在しない。本人がそれでいいと言うなら、それでいいのかもしれない。強引を承知で言うならば、それが「恋の相対性理論」である。恋の座標軸は本人が決めるしかないのである。「・・・う?ん」「不幸な女は、フダンはとんでもない男がたま?にほんのすこしだけ見せる優しさが忘れられないコトにより生産される」「・・・・・・」「母ちゃんがそぅだった、こりからもそりは生産されるだろうしそんな女が絶えるコトはないだろう、でもそりでいいのカモ知れんの、本人がそりで幸せだったのなら」
さて、これまで、「できるかな?では何度も「恋のかたち」を何とか目に見える形にしようとしてきた。きっと、それはこれからも変わらないだろう。とりあえず今回の話は、私の好きな本橋馨子の「兼次おじ様シリーズ」の中のセリフを引用して、締めくくることにしたい。
「なぁ兼次、愛はどんな形をしているか知っているか?」
「見た事ないからわかりません。」
「そうだ、誰も見た者はないのに、誰もが当然のように形づけて受け入れている...」
「もし愛に優劣を決めるものがあればなんだろう?... たとえ、どんな形だろうと選ぶのはおまえ自身だよ。」
2001-09-12[n年前へ]
■オッパイ星人の力学 求む未来のヒロイン編
タックルがおいっぱい。
いつでも、正義の味方は人知れず戦い続ける。それが正義の味方だ。…ワタシもその例に漏れず、日夜オッパイ星人と戦い続けているのは周知の通りである。「継続は力なり」というが、はや一年以上もその苦しい戦いは続いている。戦況は必ずしも良いとは言えず苦戦をし続けているが、とにかくワタシはオッパイ星人と死闘の最中なのである。
その苦しくも長いオッパイ星人達との死闘の歴史をちょっとばかり振り返ってみると、
- オッパイ星人の力学 - 胸のヤング率編- (2000.06.29)
- 続 オッパイ星人の力学 - 揺れる胸の動き編- (2000.07.02)
- 続々オッパイ星人の力学 - 胸を揺さぶるパラメータ励振編-(2000.12.01)
- オッパイ星人の力学 第四回- バスト曲線方程式編- (2001.01.13)
- オッパイ星人の力学 仏の手にも煩悩編- 時速60kmの風はおっぱいと同じ感触か? - (2001.01.27)
- オッパイ星人の力学 あなたのオッパイ星人度編- 擬似オッパイに関するhiraxの関係式 - (2001.05.20)
しかし、そんな死闘を続けているのは何も私だけではない。確かに、オッパイ星人をはじめこの地球上には異星人達があふれている。いや、もしかしたら、オッパイ星人と戦う私のような正義の味方はヤツらより数は少ないかもしれない。が、決してワタシは孤独な戦いを続けているわけではないのである。数少ない正義の味方達は日本中の各地で日夜戦い続けているのだ。というわけで、今回はそんな正義の味方達の戦いを、これまでのワタシの戦いと重ね合わせながら紹介してみたい、と思う。
先日、素晴らしい論文(いや違う戦闘報告だ)を見つけた。それは日本人間工学会関西支部大会講演論文集Vol.2000Page. 112-115に掲載されている岡部氏らの「歩行に伴う乳房の振動分析」という報告である。内容は、
着心地の良いブラジャーを設計するためには、乳房の形態を詳細に捉え、動的な挙動を明らかにする必要がある。そのため、歩行中の乳房の振動を、胸部土台の動きから分離・抽出し分析した。歩行中、乳房は複雑な振動を繰り返し、被験者により、また乳房の場所により異なる振動を示すことが判明した。特に、乳房の柔らかさによって振動の特性が大きく異なった。また、同じ乳房上でも柔らかさの違いが振幅と相関を示した。一方、場所が異なると振動に位相差が生じ、これが円運動・8の字型運動の発生につながることが判った。というものである。この戦いの詳細はオリジナルの文献を読んでもらうことにして、私のこれまでのオッパイ星人との戦いと彼らの戦いはかなり似通ったところがあるので、それらを重ね合わせながら彼らの戦いを紹介したい、と思う。そして、それらの似たような過去の戦いを学ぶことで、さらなるオッパイ星人達との戦いに備えたいのだ。いわば、ちょっとした反省会をしてみたいのである。
ワタシはこれまでオッパイ星人達と戦い続けてきた。しかし、その戦いの中で大きな悩みが一つだけあったのである。それは、ワタシが女性達を守るために戦っているにも関わらず、その女性達にワタシがどうも信用されていないフシがあることだった。「オレは味方だぁ」といくら力説しても、「ふぅ〜ん(どうだかねぇ)」と冷たい目でワタシを見る女性が多かったのである。いや、正直に言えばそうでない優しい眼差しを向けてくれる女性など皆無であったのだ。
だから、、「オッパイ星人」達が目を常にロックインさせている「揺れ動くオッパイの動き」を調べようとしても、地球を守るための貴重な被験者になってくれる女性などいるわけもなく、ワタシの戦いはもっぱら計算上のモデルを主戦場としてきた。だから、そんなワタシの戦いを「机上の空論にすぎない」と言う方がいたり、「それって、単なるエッチな夢想ですか?」と言う人がいたり、はたまた「アナタは本当のオッパイを知らない」などと、ワタシは常に罵詈雑言を浴びせられてきたのである。「机の上がダメなら、どこの上なら良いんだぁ〜」とか、「想像力と好奇心が旺盛でどこが悪ぃ〜」とか、「余計なお世話だぁ〜」とか言いたくなるほど、世のため人のために戦い続ける正義の味方に世の中はとても冷たかったのである。
そしてまた、FBIなどが犯罪者と戦う際によく用いる「おとり捜査」というような戦術も協力者がいないため、ワタシは遂行することができなかった。というわけで、「オッパイ星人」をワナにかけて退治しよう、なんていうことはとてもじゃないができなくて、ワタシの戦術はもっぱら専守防衛のみ、という状態だったのである。まるで、日本が誇るセルフ・ディフェンス・アーミーのような状態だったのだ。
しかし、世の中にはそんなワタシのような情けない正義の味方だけではなくて、華やかな戦いを続けているグループもいるのであった。その良い例が先の素晴らしい論文(いや違う戦闘報告だ)を報告した岡部氏らのグループである。何しろ、彼らには年齢22〜23歳の成人女性12名が被験者として協力してくれているのである。仮面ライダーでさえ味方の女性はタックル一人しかいなかったし、五人もいるゴレンジャーの中でさえ仲間の女性はモモレンジャーただ一人しかいなかった。なのに、彼らには12人もの女性の協力者がいるのである。素晴らしくゴージャスなのである。人数で言えば、まるで「モーニング娘。」程のタックルがいるのだ。
しかも、かの戦闘報告にはより詳細なタックル達の紹介文までついており、それによれば
- Bカップの65 1人
- Bカップの70 4人
- Cカップの65 1人
- Cカップの70 4人
- Cカップの75 1人
- Dカップの75 1人
ちなみに、そのオッパイの柔らかさ測定に用いられた測定器は日本電産シンポ(株)製のデジタルフォースゲージである。 …ワタシも硬さの測定をたまに仕事でするので、フォースゲージを使うこともあるのだけれど、これまでこんな測定はしたことがない…。う、うらやましい。
|
このフォースゲージを製造している日本電産シンポも - 各種「力」の計測に対応-と書いてみても、まさかオッパイの弾力の計測に使われるとは思うまい。まさか、異星人「オッパイ星人」との正義の戦いの武器に使われるとは思わなかっただろう。きっと、それを知れば日本電産シンポも正義の誇りに奮い立つハズなのである。
もちろん、先の素晴らしい論文(いや違う戦闘報告だ)には、その正義の武器デジタルフォースゲージを用いた「オッパイの弾力の実測データ」も掲載されており、それが下のグラフだ。
(赤文字はワタシが記入) |
横軸がフォースゲージをオッパイへ押し付ける「押し込み量」で、縦軸はその押し込んだ指プローブをオッパイが「押し返す力」である。このグラフから判るように、オッパイを押し込めば押し込むほど押し返す弾力は強くなるわけだ。もちろん、どんどん押し込めば土台としての肋骨があるハズなわけで、いずれ硬い肋骨にぶつかって「押し返す力」は限りなく大きくなってしまうハズである。その良い例がデータBであって、1cmも指プローブを押し込めば土台としての肋骨に突き当たっているかのようである。
しかし、片やデータAやCのようにその程度押し込んだだけではまだまだ押し返す弾力が強くならない、言い換えれば懐の深さ(それを単に巨乳といってはイケナイ)を感じさせるものも存在するのである。このようなデータを眺めるとき、我々は何が何でも構造解析をしてみたい、と思うのは至極当然のことであろう。
また、面白いことに例えば前回考察した「走る車の窓から出した掌が受ける力とオッパイ一個あたりの重さ(g)を重ね合わせたグラフ」などとこのグラフを並べてみると、まぁまぁ良い感じで力のオーダーが一致していることがわかる。つまり、単なる前回考察したような数値、ワタシが苦しくも続けてきた戦い、は必ずしも「机上の空論」ではなくて、年齢22〜23歳の成人女性12人のタックル達の貴重なデータと割合良い一致し、無駄ではなかったことが確認できるのである。また、ワタシも彼らも「グラム重」を単位として採用していることも確認して頂きたい。
そしてまた、彼らはタイトルにもある通り歩行時にタックル達のオッパイの揺れるさまも実測しており、ワタシが続オッパイ星人の力学 - 揺れる胸の動き編 -などで計算し続けてきた歩行時の女性のオッパイの動きとも比較することができるのである。
例えば、その二つを並べたものが下の二つのグラフである。左が実測されたオッパイの揺れるさまであり、右がワタシが計算したGカップバストの女性のオッパイの動きである。
Gカップバストを揺らす女性のオッパイの動き |
これらを並べてみると、実測値の方が比較的単純な動きであるのに対して、右側のワタシの計算値の方はずいぶんと複雑になっているが、これはワタシの考えではカップの大きさの違いとオッパイの振動の減衰の仕方が異なるせいだと考えている。比較的小ぶりなバストでは単純な動きですむのであるが、ワタシの試算ではバストが大きくなると動きは急激に複雑になるのである。また、ワタシの計算はオッパイを比較的単純な弾性体として取り扱っているが、本来柔らかいオッパイはそういうものではなくて、オッパイ星人の力学第四回 - バスト曲線方程式編-で挑戦し始めたような水風船モデルで取り扱い、さらにその中でエネルギーの減衰も組み込む必要があると思うのである。
次に、歩く速さを変えたときの実測値と計算値を比較してみる。まずはゆっくり歩いた時のオッパイの振動のようすである。なお、実測値の方は水平方向と鉛直方向の揺れとが分離され表示されている。
Gカップバストの軌跡 (1秒で2歩の場合) 横軸 : 左右(cm) 縦軸 : 高さ(cm) |
これを眺めると、実測値、計算値のいずれにおいても水平方向と鉛直方向にそれほど相関が無い複雑な動きをしていることがわかるだろう。何と言うか、言葉にはできないがアッチコッチアッチコッチぐるんぐるんな状態なのである。
それに対して、速く歩いた場合には結構単純な揺れ方になってくる。それを示したのが下のグラフである。実測値では水平方向と鉛直方向の動きが比較的相関が高そうなことが見て取れるし、右の計算値では一目瞭然ユッサユッサと単純かつキレイな動きになっているのである。
Gカップバストの軌跡 (1秒で6歩の場合) 横軸 : 左右(cm) 縦軸 : 高さ(cm) |
このように素晴らしい実測データとワタシのこれまでの戦いを比較してくると、「ワタシの戦いも必ずしもムダではなかった」と思えてくるから不思議である。そして、見たいの地球を守るためにワタシはさらに戦い続けることを誓うのである。
しかし、やはり実測があっての計算である。オッパイ星人を始めとする異星人達の攻撃にさらされている地球を確実に守るためには、ワタシのこれまでの「専守防衛」作戦だけではなくてもっと攻撃的な布陣や戦略を活用したいところだ。そのためには、ワタシと一緒に未来の地球を守るタックル達の結集を強く望む(自衛隊のポスター風に)次第であると一応書いておいて、今回の反省会を終了したいと思う。
2002-01-08[n年前へ]
■オッパイ星人の力学 禁断の最終兵器編
ステレオ写真で巨乳ビジョン
元旦を実家のこたつで迎えていると、母に「オマエも最近はやっとマトモな話を書くようになってくれたわね」と言われた。そう、最近確かにできるかな?では「私と二度めに出会う水」「サンタが街にやってくる」「あなたと見たい、流星群」と、書いてるワタシが自分で言うのも何だがきれいな話が続いていたように思う。
しかし、それだけではマズイのである。砂糖だけでも塩だけでも料理はマズイのと同じように、何事も同じようなもの一つだけではマズイのである。そう考えるワタシはこれまでも、「ブランコを揺らす子供の動き」をメルヘンに考えてみる一方で、同じく「Gカップバストを揺らす女性の胸の動き」を考えてみたりしてきた。そして、結局のところ、その両方ともが純真でピュア〜で素晴らしいものなのだぁ、と主張してきたわけである。だから、いかにもきれいな話が続くのはマズイのである。それはいかにもマズイのである。
というわけで、2002年新春第一号は最近の話からちょっとズラして、これまで封印していた「オッパイ星人との戦い秘話」を書いてみたいと思う。
いつでも、正義の味方は人知れず戦い続ける。年末も年始も関係なく、地球を守るために日夜戦い続ける、それが正義の味方だ。…ワタシも周知の通り、日夜オッパイ星人と戦い続けている。これまでのワタシの戦記録は「オッパイ星人胸のヤング率編、揺れる胸の動き編、パラメータ励振編、バスト曲線方程式編、仏の手にも煩悩編、あなたのオッパイ星人度編、求む未来のヒロイン編」と橋田壽賀子ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」も真っ青の大河ドラマになりつつある。
とはいえ、以前も嘆いたようにオッパイ星人と戦うワタシの戦術はもっぱら専守防衛ただひとつである。何とかの一つ覚えのように専守防衛のみだったのである。それどころか、最近では単なる対オッパイ星人バトルの「自主学習」という状況にすらなりつつある今日この頃なのだ。
何しろ、オッパイ星人と地球人の見かけ上何の違いもなく、違いと言えばただ一つ「オッパイ星人達の目は女性のバスト(巨乳の場合多し)にロックインしている」ということだけなのである。となれば、オッパイ星人を見つけるためには、彼らが引き寄せられるような「巨乳トラップ」を用意して、「おとり捜査」を仕掛けるような戦術をとるしかないわけであるが、それも協力者の申し出が皆無であるため、孤独なワタシはそんな戦術は実行することができなかった。そのため、そんなワタシの戦術はもっぱら専守防衛(と自主学習)のみ、という日本が誇る自衛隊= セルフ・ディフェンス・フォースと完全に同じ状態だったのである。
しかし、近年ではそんな自衛隊、ワタシと同じく長く専守防衛を謳ってきた自衛隊でさえも、専守防衛と言う割には色々なところへ出かけていったり、さまざまな強力なフォースを持つに至っている。先日も、イージス艦をどこぞに派遣するしないで、世間をにぎわせていたばかりである。オッパイ星人と孤独な戦いを続けるワタシとはエライ違いなのである。
しかし、実はワタシも自衛隊のイージス艦ではないのだが、オッパイ星人の魔の手から地球を救うためにとある強力兵器を開発したことがある。それが、この「巨乳ビジョン」である。
(完成予想図) |
とはいえ、上の写真下部に(完成予想図)としてあることでも判るように、この強力兵器「巨乳ビジョン」はプロトタイプまでは作成したのであるが、量産するまでには至らなかった。いや、量産するどころではなくて、ワタシはこの「巨乳ビジョン」を実は封印してきたのである。今回はこの「巨乳ビジョン」がいかなる兵器であるかを説明すると共に、何故この強力兵器が封印されるに至ったかを書いていくことにしたい。
そもそも、この「巨乳ビジョン」の開発の目的は「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」をいち早く見つけだし、助け出すことにあった。実に不思議なことに、オッパイ星人達は何故か人目バストに目を走らせたならば、その大きさ・形状を把握するといううらやましいおぞましい能力を持っている。しかし、残念ながら幸運なことにオッパイ星人でないワタシはそのような能力を持ち合わせていないのである。だから、どうしても街中を歩く女性達の中から、オッパイ星人に狙われそうなバストを見分けることができなかったのだ。そこで、こんな状況を打ち破るために、ある日ワタシは考えた。ワタシも「見たバストの大きさ・形状を把握するような武器」を使えば、強力なオッパイ星人達と互角に戦うことができて、この哀しき専守防衛アンド自主学習状態から脱出できるのではないだろうか、と。
であれば、一体「見たバストの大きさ・形状を把握する」ためにはどのようにすれば良いのだろうか? もちろん、触ってみるなんてのは問題外だ。シャイなジェントルマンのワタシとしてはそんな不埒なまねはできないのである。 やはり、ここはhirax.netが得意とする画像処理技術を悪用有効活用すべきではなかろうか、とワタシは考えたのである。というわけで、ワタシは両眼視差を利用して、バストの立体情報を計算・再構成し、「一目見ただけでバストの大きさ・形状を把握する巨乳ビジョン」を作成してみることにしたのである。
そもそも、人間は両目で見ている画像の差を利用して、奥行き情報を知るわけであるが、このような処理を画像処理で行う技術は通常ステレオマッチング技術などと呼ばれる。であれば、二つのカメラを角度を変えて配置し、そのカメラで撮影した二つの画像からステレオマッチング法を用いて奥行き情報を再構成してやれば、平面画像中の大きさ・高さなどを画像処理技術により知ることができるのである。というわけで、二つの画像からバストの高さ・形状を計算・再構成してやって、「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」を見つけだそうという武器がこの「巨乳ビジョン」なのである。
その「巨乳ビジョン」の効果をまずは例をとりながら説明してみたい。まずは、以前「もう一つの目から眺めた世界/a>vでは、hirax.net式「平面画像立体化法」を使って、平面画像を立体化してみた。その立体画像から、奥行き情報を知ることができるだろうか? 何より最初に、平行法でこの二つの図形を眺めてみよう。青い四角が視点に近くせり上がってきて、緑の円はほんの少しだけ背景から浮かび上がっているのが見えるだろうか? それでは、この二つの画像を巨乳ビジョンを使って解析してみよう。ステレオマッチングにより画像の奥行き・高さ情報を計算するソフトウェアは色々とあるが、ZitnickkKanade氏らによるCooperative Stereo VisionアルゴリズムによるZK Stereoというアプリケーションもその一つである。わが「巨乳ビジョン」では、このZKStereoを使って上の二枚の画像から奥行き情報を計算している。その計算結果が例えば次のグラフである。このグラフ中では視点に近いほど高く描かれ(色は濃く)、視点から遠いほど低く(色は薄く)描かれている。 このグラフを眺めてみれば、青い四角が背景よりずいぶんとせり上がっていて、私たちの視点にとても近いようすがよく判ると思う。また、緑の円も若干だけ背景から浮かび上がっているようすも明瞭にはっきりと浮かび上がっている。 というわけで、「巨乳ビジョン」は平面画像から奥行き情報を再構成できることを確認した上で、問題のバスト画像で確認してみたい。サンプル画像として、"3DFeminine Photo Gallery"というページ中にあった画像を縮小したものを用い、先程と同じようにCooperativeStereo Visionアルゴリズムによりにより、奥行き情報を再構成してみたものが次のグラフになる。 見事に「二つの胸のふくらみ」(C.魔女っ子メグちゃん)が浮かび上がるのだ。思わず、シャランラシャランラヘイヘヘイと歌いたくなるほどである。このように、二枚の角度が異なる画像さえあれば、この「巨乳ビジョンは」バストの大きさが判るのである。 しかも、このバストの高さグラフにオリジナルの写真をマッピングしてみたりなんかすると、もう大変である。リアリティ満点で色んな角度からグリグリ眺めたりすることすらできるのである。カップのサイズも寄せて上げているようすもぜ〜んぶ知ることができるのである。 …し・しかし、である。これはあまりに強力すぎるのである。あまりにこの「巨乳ビジョン」はスゴすぎてシャレにならないのだ。この「巨乳ビジョン」が量産された日には、邪な心を持つヤカラによって悪用されかねないし、善良な心を持つものであっても、全てオッパイ星人扱いされかねないのである。 例えば、こんな風に巨乳ビジョンを装着した地球人でさえ、何かちょっとスケベなオッパイ星人にしか思えなかったりするに違いないのだ。恐るべし、巨乳ビジョンなのである。と・とはいえ、やはりこれでは正義の味方の武器としては使いものにはならない。これでは、絶対に悪用されて正義の武器どころか悪の象徴となってしまうかもしれないのだ…。 ワタシと同じく、専守防衛仲間だったハズの自衛隊のイージス艦の名前の由来は、ギリシャ神話の最高神ゼウスの娘が持つ「全ての邪悪を払う盾」イージスである。そのイージスの盾には、見るもの全てを石に変えるメデューサの首がはめ込まれている。 というわけで、ワタシはこのあまりに危険な最終兵器「巨乳ビジョン」を封印することにし、武器を捨てて街へ出て、改めてワタシの素手で「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達を見つけだし救おうと誓ったのであった。
(平行法)
奥行き情報を計算してみたもの
近い = 高い(色 = 濃い)
遠い = 低い(色 = 薄い)
Cooperative Stereo Visionアルゴリズムにより
奥行き情報を再構成してみたもの
そして、彼の手つきが意味するものは!?
イージスの楯はメデューサの首により見るもの全てを石に変えるが、この「巨乳ビジョン」は見るバスト全ての形を明らかにしてしまい、そして、見るもの全てをオッパイ星人に変えてしまうのである。あぁ、恐ろしきかな「巨乳ビジョン」…。哀しきかな、「巨乳ビジョン」…。