hirax.net::Keywords::「幻想的」のブログ



2006-11-10[n年前へ]

「灯篭流し」写真&ビデオ編 

Chiangmai Loy Kraton 先週末は満月でもう年末も近い…というわけで、タイのローイ・クラトン(灯篭流し)の時期でした。数日前、「ローイ・クラトンが始まったとされるスコータイでの祭のようすは、とても幻想的で素晴らしかった」という感想を聞きました。スコータイの遺跡を舞台に水面に浮かぶ灯篭や、空に上がっていく(熱気球と同じような仕組みの)灯籠を見たのがとても印象的だ、という話でした。

TitleTitle スコータイの灯篭流しを一度目にしてみたいと、私もずっと思っているのですが、まだ行くことができていません。…というわけで、チェンマイで見たローイ・クラトン灯篭流し 写真編ビデオ(HDV)編を貼り付けておくことにします。夜空できらめく星のように見えているものは、すべて「(熱気球と同じ仕組みの紙風船状)灯篭」です。小さい光の点も大きなものも、どれもがすべて空に浮かぶ灯篭です。何千何万の灯篭が上空へと放たれて、そんな景色がまるで星空のように見えているのです。もちろん、川の水面にも灯篭がたくさん浮かべられています。川の水が流れていく先を眺めていると、まるで「川に浮かぶ灯篭が、遥か視界の先で空に上っていくように見える」そんな幻想的な景色です。

2007-11-24[n年前へ]

オン・レイルズ(廃線) 

 ランニングをしている時、信号待ちをしていると、足下の変な金属が気になった。錆びた黒い金属が長く伸びている。その長く延びる金属の上を歩いていく老夫婦を眺めると、まるでレイル(線路)の上を歩いているように見える。さらによく眺めてみると、老夫婦が歩く道の先に、さらに「レイル」が延びているように見える。

 これは一体なんだろう?と思い調べてみると、その物体は本当に鉄道の「レイル」だった。昭和49年まで使われていたという旧国鉄の蛇松線が、こうして沼津駅から沼津港までの街の中に残っていたのだった。街の中に廃線が残っていて、人がその廃線上を、気づかぬうちに歩いていたりする風景は、映画を写すカメラの中の景色のようで、少し幻想的で綺麗だ。

蛇松線蛇松線蛇松線蛇松線蛇松線沼津港貨物線(蛇松線)その1旧国鉄 蛇松線(沼津港線) その1






2008-06-29[n年前へ]

「素晴らしく綺麗な景色」は写真に撮れない 

 綺麗な風景を見てカメラのシャッターを押したい、と思うことがあります。それは、写真に撮って残したいという気持ちではなくて、目の前に広がる素晴らしい景色を他の誰かにも伝えてみたい、というような感じに近いように思います。心惹かれる景色であればあるほど、そんな景色を写真に撮りたい・誰かに伝えたい気持ちが浮かび上がってきます。

 けれど、それがどんなに素敵な景色だったとしても、カメラを取り出そうという気持ちが起きない状況が、いくつかあります。たとえば、「山腹の上に月が佇む景色」がそんな景色の一つです。写真を撮る気が起きない理由は、私の腕では「魅力的に浮かぶ月の大きさが、撮った写真ではどうしても小さく見えてしまう」からです。肉眼でとても大きく見える月が、撮影した画像中ではあまりに小さい存在になってしまうのです。つまり、眺める景色の素晴らしさを絶対に写し取ることができないだろう、と確信してしまう時に、カメラを取り出す気になれないように思います。写真で「真を写す」ことができそうにないと確信してしまうのです。

 湧水池に蛍を見に行きました。緑色に強く光りつつ浮かぶ蛍や、水草に止まり、ゆっくりとした点滅を続ける蛍を見に行きました。蛍が浮かび上がる景色・蛍がそこらかしこで光る景色を見に行く時にも、やはりカメラを持って行こうという気持ちは起きませんでした。あの幻想的で不思議な世界を、ぼんやり暗い草木の中や水草の上で、たくさんの小さな緑色の光が浮かぶ景色を、私の腕で真に写し取ることができるわけもないからです。

 特に優れた写真の腕を持つわけでもない私たちが、あの綺麗な景色を写し取り伝えることができる撮影・表示装置があるとしたら、それはきっと「現在のカメラのようなものではない」のだろう、と思います。それは、小さなプラネタリウムのようなものかもしれないし、今の私たちには想像もできないようなシステムかもしれません。いずれにせよ、少なくとも私は、そんな装置や腕をまだ持ち合わせていないのです。

 だから、カメラも何ももたずに、蛍を手ぶらで見に行きました。

 もし、あなたが住む場所の近くに川が流れていたら、少し散歩をしてみると良いかもしれません。もしかしたら、目の前で蛍がふんわりと光りながら浮かび、足下では小刻みに点滅する蛍の光が見えるかもしれません。今週は、そんな景色を見ることができる限られた時期です。あなたの住む家の近くに川が流れていたとしたら、夜、少しだけ散歩をしてみると良いかもしれません。

2010-01-22[n年前へ]

建築物に映像を投影する"3D Projection" 

 建築物に対して、その建築物の構造に基づいて作成された映像を投影する技術を"3D Projection"と呼ぶようになっているらしい。"3D Projection"では、何だか3次元を2次元に投射する「投影」と区別がつかないような気がするが、とにかく、そう呼ばれているようだ。

 呼ばれる名前はどうであれ、実際に建築物に"3D Projection"を行っている現場を観てみたいものだ。さぞかし、幻想的で不思議な心地になるに違いない。


2010-10-26[n年前へ]

最高に幻想的なプラネタリウム 

 タイの灯籠流しのロイクラトンは、今年は11月の20日頃のようです。ロイ(=流す)クラトン(=灯篭)は、11月の満月の時期に行われる、川の水面に船を浮かべたり、空へロウソクの熱で気球(コムローイ)を届ける、そんなお祭りです。チェンマイやスコータイといった町では、その夜の空には、数えきれない星より多くのコムローイが浮かび、どんなプラネタリウムよりも奇麗な人工の星が光り、それらの灯りが水面に映り込む姿と重なりつつ、やはり数えきれない灯篭が水面に浮かんでどこかに流れていくのです。

 コムローイが浮かぶ夜空は、一度は眺めてみたい景色だと思います。不思議な幻想に満ちていつつ、それでいて、夜の空気に吹かれつつ人の喧噪に浸ることができる時空間です。

 少しでも興味を感じられた方がいたならば、今から飛行機チケットを買ってみても、きっと後悔はしないと思います。



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