2008-04-04[n年前へ]
■「カード型磁石」の着磁状態を見てみよう
比較的平らな磁石、たとえば、「カード型磁石」の着磁状態を見てみると、意外な「丸い磁石」の「着磁」分布と同じように、N極とS極が何層にも(厚み方向とは直交した方向に)重ねられたバームクーヘンのような具合に着磁されているものが多い。たとえば、右の写真のような(広告を兼ねた)カード型磁石の着磁状態を見てみると、やはり、幾重にも重ねられたバームクーヘンのような具合に着磁されている。
まるで切り株の年輪をように、5mmおきくらいにN極とS極が交互に並んでいる。もちろん、N極S極N極S極…と並んでいるものが、いきなりN極N極N極N極N極…と並ぶはずもないのだけれど、何だか少し意外で面白い。
2008-10-09[n年前へ]
■「かぶりつき」から見る鉄ちゃん専用「テツ」リート・ビュー
鉄道好きな人たちは鉄っちゃんと呼ばれる。そんな、鉄な人たちは、「先頭列車の運転席の後ろ」を「かぶりつき」と呼び 、まさにかぶりついて前の景色を眺めている。「かぶりつき」に妙に人いるのは、彼らが「鉄」だからである。
Googleがストリートビューを始めたとき、おそらく男であれば鉄郎(てつろう)、女であれば鉄子(てつこ)の人たちはみな、ストリートビューより「テツ」リート・ビューが欲しい!と叫んだに違いない。世界各国・南北東西色んな場所の列車に乗って、もちろん、先頭列車の「かぶりつき」から、景色を眺めてみたい、と思ったに違いない。
下の動画は、「鎌倉」から「極楽寺」まで江ノ島電鉄に乗ったときの、「テツリート・ビュー」だ。もしも、少しでも心がワクワクしたら、あなたの体の中にはフェライトがかなりの割合で詰まってるはずだ。磁石にもくっつくし、列車のかぶりつきにもくっつくに違いない。
テツリート・ビューのデータ収集&サイト構築をしてみたい。色んな地域ごとの違いを自分の目で眺めたり、そんな違いをプログラミングで浮かび上がらせてみたい。
2009-06-24[n年前へ]
■青木ヶ原の磁鉄鉱
確かに溶岩で磁性を持つものがありますが、ピッタリくっ付けるとかしない限り方位磁石に影響を与えるほどの磁力は持ってないはずですので、普通に手で持って見るとかならちゃんと北(磁北と自転軸の北との差があって正確には真北ではないけど)を指すはずです。
樹海内の溶岩は磁鉄鉱が多く、磁性熔岩帯になっています。岩石に磁石を近づけるとくっつき、方位磁針を近づけると回転してしまい正しい方向を示しません。
「青春の富士樹海「麻雀大会」」の人たち。
岩にくっつけたりしたら、変でしたけど、普通に手で持ってる限りは、ちゃんと北を指しましたよ。
「玄武岩」
玄武岩には磁鉄鉱が含まれており、弱い磁気を帯びている。この磁気の方向は溶岩が冷えて固まる時の地磁気の影響を受けている。地磁気は平均すると数万年単位でNとSが入れ替わるので、玄武岩の磁気を測定すれば噴火時期特定の有力なデータとなる。
2011-05-13[n年前へ]
■ネオジム磁石を片手に「静磁気」で物体検出をしてみる!?
iPadやiPhoneから特定物体がどの方向にあるかを検知したいと考えました。まず思いつくのは液晶側に配置されたカメラ画像で(対象物体に適当な色マーカーを取り付けたり顔検出などで)物体の検出を行って、カメラ座標から空間座標に変換するという方法です。…けれど、この方法ではカメラが搭載されていない初代iPadでは実現できないという問題や、計算量が多いというデメリットがあります。
そこで、次はこんなアイデアを思いつきました。まずは、検出したい物体に磁石を貼り付けます。そして、iPadやiPhoneに搭載された「方向検知のための磁気センサー」の値を頼りに磁石ならぬ検出対象物体の方向を見つけ出す、というわけです。(発想の手順は「計算量削減のために検出物体にカラーマーカを取り付ける?→それなら可視光という名前の電磁波でなく静磁界的に強力磁石で代用してもいいかもよ?、という流れです)
さっそくガラクタ箱をあさり、強力極まりないネオジム磁石を見つけ出し、開発用のiPhone4の周りで色々な方向から近づけ・遠ざけ、実験にいそしんでみました(ソースはここに置いておきます)。実験をしながら、ふと6年ほど前のことを思い出しました。
6年前の今頃、デバイスを持つユーザの位置を検出するために、Thinkpadに搭載された(ハードディスク保護のための)加速度センサをハックするアプリケーションを書き、Thinkpadをひたすらシェイク(揺らしまくり)しつつデバッグ/テストをしていました。ハードディスク保護設定をアクティブにしてしまうと、シェイク(揺ら)している時にハードディスクにアクセスできなくなってしまうので、ハードディスク保護のオプションを切り、そんなテストを続けていた結果、…私のThinkpadのハードディスクは不良セクタだらけになりました。
iPhone4に強力一番ネオジム磁石をこすりつけ・テストデータを取りながら、不良セクタだらけになったThinkpadを思いだし、「このiPhoneは壊れないと良いな。壊れないでいて欲しいな。お願いだから、壊れないでね」と願いつつ半泣き状態でテストを行っています。(以前、同じように願いながらテストを行ったThinkpadのハードディスクは不良セクタだらけになったわけですが…)
「下らないアイデア」は「軽く笑いながら」「賢く上手くやり抜く」ものだと奥田民生の歌から教えられました。…けれど、愚かに・泣き笑い状態で実験することが多い自分を振り返ると、頭を抱えたくなります。…その一方で、「崇高な考え」を遂行している気になるよりは「下らないアイデア」を実現している方がずっといい、と思ったりもするのです。
2014-05-11[n年前へ]
■磁力で色んなものを浮かべてみよう!
Levitron Revolution を買い、超手作りなサイコロもどきを空中に浮かべてみました。フンワリとものが浮かんでいるようすを眺めると、「静電場や静磁場を用いて、静止物体を安定に浮上させることは不可能である」という「アーンショウの定理」を知ってる人にとってこそ、不思議に楽しく感じられそうです。
内部をスケルトンに眺めてみると。下の写真のようになります。浮いてる物体の中には磁石がいて、下部の床下には、(浮いてる磁石を引っ張る)リング磁石が1個と(リング磁石を浮かべ・位置制御するための)電磁石が4個隠れています。そして、装置中央にあるセンサで浮かせた磁石の位置をセンシングしつつ、電磁石の強さをフィードバック制御することで、静止浮上させるという仕組みです。
*興味深かったのが、装置中央部に設計変更されたような欠損部があることです。2軸のFB制御をしてるとはいえ、搭載されているホール素子は一個のみです。もしかしたら、当初はホール素子を独立に2個使う予定だったのでしょうか。