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2009-09-05[n年前へ]

「バッドなライフスタイル」と「バッド課税」 

 選挙が終わり、民主党政権となる。それにともない、「お酒(アルコール飲料)」の価格は一体どう変わっていくのかが、気になる。

 もしも、 本当に、「民主党税調副会長のインタビュー」通りの政策が本当に実現する(実現してしまうとすれば、現状の酒税税率とは、大きく異なる酒税が適用されていくことになる。

 アルコール度数が高い、けれど現在の税率は決して高くない焼酎や日本酒やワイン・サワー類・第3のビール類の値段が上がり、それに対して、ビールの値段が下がるということになるのだろうか。

 消費に関する課税は消費税に一本化し、個別間接税は「グッド減税・バッド課税」の考え方に基いた課税体系にするとし、酒税・たばこ税は「国民の健康確保を目的とする税に改めるべき」と指摘している。古川副会長は「これらは党として決定した話。政権を取れれば、その方向で抜本的な税制改革に着手したい」と述べた。
 「グッド減税・バッド課税」の基準として健康と環境を挙げ、健康という観点からたばこ税と酒税の見直しを考えるという。
 酒税 については「アルコール度数が高ければ、それだけ健康への負荷も大きい。アルコール度数を基準にして税金を掛ける」と述べた。現在、350ミリリットル缶でビールは77円、発泡酒は47円、第3のビールは28円の税金が課せられているが、「同じアルコール度数なら同じ税率にする」という。

 ざっと計算してみると、私のエンゲル係数ならぬ、酒税係数は5%ほどにもなっている。しかも、この5%の内訳は、「グッド減税・バッド課税」の考え方にもとづくならば、どれも増税しそうなものばかり、つまり安い酒ばかりである。・・・ということは、これからバッド増税の影響を大きく受け、私の酒税係数はますますアップするはずである。

 他のバッドなライフスタイルを過ごしている人たちは、これからどうするのだろう。(バッドなライフスタイルにもれなく付いてくる)バッド増税により、税収向上に大きく貢献するのだろうか、それともグッドなライフスタイルに移行していくのだろうか。

 とりあえず、「グッド減税・バッド課税」が始まってしまう前に、安酒をたくさん飲んで(買って)おくことにしよう。

2009-09-06[n年前へ]

「酒税制度」の「シミュレーション分析」 

 「バッドなライフスタイル」と「バッド課税」な時代になるかもしれない、だから、・・・というわけでもないが、「酒税制度改革のシミュレーション分析」(リンク先は.DOCファイル)という論文を読んだ。これが、なかなかに面白い。論文の主題は、酒税改革が、(所得階級別の)家計に対しどのような影響を与えるのかをシミュレーション分析した、というものである。その主題自体も、とても興味深いのだが、歴史的背景・現状などに対する解説が面白く、思わず文章に引き込まれてしまうのだ。たとえば、こんな具合だ。

 戦前ではビールは高級酒として認識されていたことが現在でも影響を及ぼして高い税率が課せられている。現在、ビールを高級酒として認識している消費者は少数派であり、アルコール度が低いという特性と飲みやすさから言っても大衆酒として認識されるほうが多数派であろう。

(2-1 酒税制度の変遷 より)
 「ビール」が高級酒だという意識はなかった。ウィスキーが銀座に似合うなら、ビールは新橋に似合う、そんなアルコールだと思っていた。

 あるいは、こんな一節にも、引きこまれてしまうに違いない。
 酒税は改革によっても内税であるということから消費者に関心があまり持たれないという欠点がある。この欠点について、吉田(2000)は、「酒税は、本来日清、日露戦争の戦費調達や官営工場の拡大等の財政需要の拡大のために、酒類消費の背後にある担税力と課税上の容易さに着目して課税されてきた」としている。

(2-1 酒税制度の変遷 より)

 この論文では、「年間収入五分位階級別(第1分位:低所得~第5分位)・1世帯当たり年間の品目別支出金額,購入数量及び平均価格」やいくつかの仮定から、「所得階級別購入数量での酒税負担率」を算出していく。お酒好きな人なら、この論文をミステリ小説を読むのと同じように読んでみても、結構楽しめると思う。結論までたどり着いたあとの後味は、人それぞれ違うだろうが・・・。

2009-09-25[n年前へ]

湯治宿に泊まる夢 

 今日も飽きずに温泉街に行く。通りに面した昔ながらの射的場があったり、美味しそうな蕎麦屋があったりして、この温泉街に長居したくなってくる。

 一泊二泊程度ではなくて、せめて十日間、できれば一か月くらいは滞在してみたくなる。そんなことを考えながら、温泉共同浴場の番台横で涼んでいると、湯治宿を紹介したチラシが置いてある。

 いつか、自炊設備のある湯治宿に長逗留してみたいと思う。昼過ぎに、地元の美味しそうな素材を何か一品買って、それを料理してつまみにし、ビールを飲んだ後に、温泉につかってみたい。

 たとえば、この伊豆長岡温泉なら、近くの魚屋で海鮮物が安く買えるから、そんな海鮮料理を一品作り、それをつまみながらお酒と温泉を楽しみたい。そんな生活をひと月くらいするのが(実現しそうにない)夢のひとつだ。

 しかし、湯治宿に泊まった時のことを思い出してみると、必ず「お酒を飲んだ後はお風呂に入らないこと」と書いてあったような気がする。昼間からビールを飲んで湯につかり、温泉卵のように心地よく茹でられる・・・というのは、湯治とは相入れないものだろうか。やはり、食後の一杯くらいにしておくべきなのだろうか。

2010-04-09[n年前へ]

桜咲く季節の中を「限りない可能性の缶詰」たちが歩いてる 

 早稲田近くに、色んなビールを美味しく安く飲めて、ガラス張りの窓から外をずっと眺めることができる…という3拍子揃った安い店があった。今週、久しぶりにその店に行くと、決して安くはない店になっていた。

 けれど、窓際の席から見える通りはそのままで、料理も美味しかったので、ビールをずいぶん飲んでしまった。「2010年の今だからこそのFortran講座」とか「懐かしきAVSの歴史」といったことを話しながら、ガラスの向こうにある通りを歩く早稲田の新入生たちを眺める。日暮れも過ぎ、照明に照らされた通りを、歩く「可能性の塊」たちを羨望ととも眺める。

 早稲田大学 理工学部の隣、戸山公園の桜は、とても綺麗で、風が吹くと花びらが吹雪のように舞っている。新学期が始まるキャンパスというのは、いつの時も、どこの場所でも、限りない新鮮さが詰まっている。

桜咲く季節には「限りない新鮮さ」が詰まってる






2010-05-19[n年前へ]

ジャックの枝豆 

 先日、畑に大豆を植えた。ビールならぬ発泡酒のつまみを安上がりに済ませようと、枝豆として塩茹(ゆ)でにしようと考えているからである。

 数日前、大豆の芽が地面から顔を出してきた。そこで、土を割って生えてきた大豆の芽をマクロ撮影してみると、何だか巨大な建造物をミニチュア写真風に撮影したかのようだ。これは何だっけ、そうだ童話の「ジャックと豆の木」とともに描かれている挿絵のようだ。

 そのあくる朝、ジャックは目をさまして、もう夜があけたのに、なんだか暗いなと思って、ふと窓の外を見ました。するとどうでしょう、きのう庭に投げ捨てた豆の種子(たね)から、芽が生えて、一晩のうちに、太い、丈夫そうな豆の大木が、見上げるほど高く伸びて、それこそ庭いっぱい、うっそうと茂っているではありませんか。

 今度、ガラクタ箱から小さな人形でも探して、豆の芽の横に置いて写真を撮ってみることにしよう。そうすれば、置いた人形はジャックに見えて、豆の芽は空高く伸びる「ジャックの豆の木」のように写るに違いない。…と、そんな風にただ眺めているだけではダメだと、「ジャックと豆の木」は語るのだけど。

 豆の木を見て、どこまでも登って行こう、と思ったことが、ジャックの運が開く始まりだったのです。それを、ただぼんやりと、不思議だなあと思い眺めて過ごしていただけなら、…あなたたちは、あいかわらず貧乏のまま暮らしていたはずです。

ジャックの枝豆








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