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2002-03-16[n年前へ]

何と、女性は宇宙であった。 

今の宇宙は「熟女」なのだ

 私の職場には「オレは女性は絶対年上が良いと思うね」と断言する人達がいる。その一方で「自分より年下でなければ人じゃないスよ」という、「それは人間として如何なモノか」と問いたくなるような新入社員一派もいる。

 ある日、何かの打ち上げでビールを飲みながら、そんな「熟女vsロリ」大論争を聞いている時、私はふと思ったのである。あれ?女性の「色っぽさ」ってどんな色なのだろう?色っぽさって、そういえば何色なんだろう?ちょっと眺めてみたい気がするな〜。
 それに…、その女性の「色っぽさの色」は年を重ねると、どんな風に変化していくのだろう?「色っぽさ」はどんなカーブで成長していくのだろう?と、そんな風に思った私は、今回「女性の色っぽさ」が何色であるか、そしてそれは女性が年を重ねるにしたがってどう変化していくかを調べて、眺めてみることにした。

 これまでも、「できるかな?」ではさまざまな抽象的なもののイメージ(=画像)をネットワーク上から多数集めそれらの色分布を調べることで、それらの抽象的なもののイメージ(=印象)を目に見える形にしてきた。だから、ある程度は「色っぽい」というのがどんな色だかは想像がつく。例えば、下は「心の色はどんな色?」で調べた「笑顔・童話・心・エロ」の色である。
 

「心の色はどんな色?」で調べた「笑顔・童話・心・エロ」はこんな色

 こんな風に、ネットワーク上から多数の画像を集めれば、抽象的なものであっても「目に見える色」にすることができる。ましてや、女性の色っぽさなどは、もちろんもとより「色っぽい」というくらいだから、「目に見える色」にするのは簡単なことだ。いつもと違うのは、女性が年を重ねるにしたがって「色っぽさ」がどう変化していくかを調べるので、ちょっと定量的に扱ってやらなければならないだけである。

 そこでまずは、HiraxNetMosaicMakerに多数の画像の「色の平均値」を出力するウィンドーを付けたてみた。

色の平均値(Lab)出力ウィンドーが付いた"HiraxNetMosaicMaker"

 そして、いつもと同じように「GuruguruImage+Iria+HiraxNetMosaicMaker」トリオでさまざまな女性の画像を収集し、その「色っぽさ」を調査することにしてみた。ネットワーク上からいつものようにゴッソリ集めた画像は全部で6種類である。まずは、年齢に応じた女性の呼び名である

  1. 幼女
  2. 少女
  3. 熟女
  4. 老女
という四種のイメージだ。「少女」と「熟女」の間を何て呼べば良いか判らなかったので、その二つの間はずいぶんと離れてしまった。しかし、そもそも「少女」や「熟女」が何歳くらいだかはよく判らないので今回の第一次調査ではこのままにしておきたい。そこをハッキリさせると、「むきーーー!」って怒る人も多いだろうし…。

 また、上の四つのような年齢だけではなくて、さらに「何らかの属性が付加されている」

  1. 女子大生
  2. 淑女
という二つのイメージもさらに調査してみた。「二十歳前後の問を修めている女性=女子大生」の「色っぽさ」と、「品位のある、りっぱな婦人(新明解国語辞典)=淑女」の色っぽさを調べてみるのである。この二つがあまりに「色っぽい」という結果が出るようであれば、今回の調査方法の妥当性が疑われる、ということである程度のエラーチェッカーになるわけだ。

 さて、早速調査した結果を眺めてみることにしよう。下の表が色んな女性の「色」と「色っぽさ」を示した結果である。ちなみに、ここで「色っぽさ」というのはa*a+b*bを示している。つまり、どれだけ「色っぽい」かを示す数値である。
 

色んな女性の「色」と「色っぽさ」
La*b*色っぽさ
幼女79.51.41.54.21
少女76.02.33.920.5
熟女76.73.84.635.6
老女74.32.93.923.6
女子大生76.91.63.414.1
淑女79.32.33.215.5

 そして、この数値を見ながら、下のLab色空間とそこに配置した「笑顔・童話・心・エロ」のイメージを眺めてみよう。すると、例えば熟女の「色」がa*=3.8,b*=4.6と群を抜いて高く、「心」度も高いが「エロ」度も高い、となるのである。そして、その結果「色っぽさ」は他の倍以上の値を示しているのだ。そう、熟女が一番色っぽいのである。先の「オレは女性は絶対年上が良いと思うね」という一派が大喜びしそうな結果が出てしまったが、別に私は彼らからワイロをもらっているわけでないのである。
 

Lab色空間とそこに配置した「笑顔・童話・心・エロ」のイメージ

 次に、これらの女性の「色っぽさ」をそれぞれ相当する年齢位置に配置して、女性の「色っぽさ」の年齢カーブを示してみたものが下のグラフである。

 すると、生まれてそれほど時間が経っていない幼女は実に「色っぽくない」が、年を経て少女を過ぎる頃にはやがて色づいてくることがよく判る。そして、熟女となる頃には、まさに「熟した女」としか言いようがないくらい、その「色っぽさ」は最高潮に達するのである。そして、さらに年を重ねると、「色っぽさ」は薄まるが、それでも少女よりはまだまだ色っぽい、という事実が目に見える形で私たちの前に姿を現すのだ。
 

「女性の色」を調べることにより、女性の「色っぽさ」のカーブを調べてみたもの

 また、このグラフの女性の「色っぽさ」のカーブを試しに二次関数で近似してみると、

「色っぽさ」=-0.015 x (年齢)^2 + 1.4 x (年齢) + 2.3
となる。試しにこれをhiraxの「色っぽさ」成長近似関数(暫定版)と呼ぶことにしよう。この式さえ知っておけば、再び飲み屋で「熟女vsロリ」大論争が勃発した折りには、この式を片手に、「きみいくつ?えっ、にじゅうごー!?自分より年下でなければ人じゃない?それは違うよ。少なくとも君が45歳くらいまではね。」と冷静にアドバイスしたりすることができるわけだ。

 ところで、このグラフ中の「女子大生」と「淑女」を眺めてみると、平均的な女性の「色っぽさカーブ」から大きく外れて「色っぽくない」ことが判ると思う。そう、学問に打ち込む女性も淑女も「色っぽい度」は低いのである。当たり前である。エラーチェッカーとして入れた「女子大生」と「淑女」の調査結果からも、今回の調査方法も世間のあり方も間違っていないことが見てとれるのである。
 

 また、今回多数採集した「幼女・少女・熟女・老女」をそれぞれ平均化してみた「色」を下に示してみた。これが各女性達の「色っぽさ」=「色」の変化チャートなのだが、あなたはこの中のどの色に「色っぽさ」を感じるだろうか?
 

女性達の「色っぽさ」=「色」の変化チャート
左から「幼女・少女・熟女・老女」の色
幼女     少女    熟女   老女

 さて、こんな「女性の色っぽさ変化チャート」を眺めていると、先日発表された「あの研究報告」を連想してしまう人も多いに違いない。そう、先日米ジョンズ・ホプキンズ大学の2人の天文学者が約20万個の銀河の光を全て平均化した結果、すなわち「宇宙の色はこんな色」と発表したあれである。「多数の何かを集めて平均化して、そのものの色を目に見える形にする」という方法論も、そしてそれがちょっとした遊び心でやるというところも、今回の話とよく似た(だけど大違いの)あの研究報告である。

 あの研究報告の「宇宙の色」と今回の「女性の色っぽさ」ではそれを求める方法もよく似ているが、驚くべきことに何とその結果もうり二つなのである。ちなみに、下が彼らが報告したIIIE gammaを用いて変換した場合の「宇宙の色」の変化チャートである。ビッグバンから今日、そして遙か未来までの宇宙の色の変化を示したものだ。
 

III E gammaを用いた「宇宙の色」の変化
ビッグバンはまだまだ青いが、今日の宇宙はまさに熟女の「色っぽさ」である

 そう、先に示した女性達の「色っぽさ」=「色」の変化チャートと瓜二つなのである。女性の色の変化は「宇宙の色」の変化そのものなのだ。「元始、女性は実に太陽であった」と平塚らいてうは「青鞜」の創刊の辞に書いたが、それは素晴らしく正しかったのである。そして、女性は太陽どころではなくて、何と、女性は宇宙であったのだ。そして、今日の宇宙は(私の勝手な偏見から言えば)ちょうど熟女の「色っぽさ」なのである。今の宇宙はまさに「熟れ頃」なのである。こんな私の研究成果をもしも平塚らいてうに知らせることができたら、一体彼女は何と言うだろうか?う〜ん、平塚らいてうが何というかは判らないが、ルパン三世の峰不二子であれば、きっとこう言うに違いない。

…男ってバカね。

2002-06-11[n年前へ]

危険な曲がり角 

 藤原正彦の「学問を志す人へ - ハナの手紙 -」は藤原正彦がコロラド大学で教えていた生徒の一人に対して書いた文章。ハナは色んな悩みを抱えて、大学を退学してしまった学生だ。
 で、この文章の中に出てくる有名な一節が「学問を志す人の性格条件」というもので、「知的好奇心が強いこと」「野心的であること」「執拗であること」「楽観的であること」という四つの条件である。他にも、「体力があること」というのも必要な気がするけれど、きっと、これらの条件は学問に限らないと思う。
 ところで、藤原正彦の文章では、「二年を経て数学の世界に戻りたい」とハナからの手紙が届くところで終わっている。そういえば、とこの条件を話したときには、この話がハナという女性に対して書かれていたことは忘れてましたが、もしかしたら頭のどこかで覚えていたのかもしれませんね。

2003-10-24[n年前へ]

エントロピー・ゼロの恋 

 「エントロピーは乱雑さ・混沌さ・わからなさなどの程度を示す量であるから、好きな相手に告白をするということはエントロピーを減少させる」という「エントロピー零の恋

友人はうちあけて振られたけれど、大学卒業して1年後には別な人と結婚してしまった。やはり、エントロピーを減少させるということは、勇気ある人の行なえることかも知れない。一方、若き私はエントロピーを零にしない生き方を好んだ。彼女にうちあけて返事を聞いてしまったら、不運にも振られたらもちろんであるが、幸運にも相手が自分を好きであったとしても、そこでせつない恋愛は終わりである。恋愛の本質はせつなさにあると考える私などは、エントロピー零の恋に情緒を感じない時代遅れの男だった。
 この他の「数学的思考(?)エッセイ」もオススメです。数学だって物理学だって経済学だってどんな学問もきっと楽しいんだろうなぁ、と思わせるこれらのコンテンツ、眠れぬ夜のお供にいかが?

2004-02-14[n年前へ]

アダルトビデオの科学 今日のトリビア 編 

横揺れ縦揺れ 2.5ヘルツ

 「アダルトなモノ」が新しいテクノロジーを牽引することは多い。アダルトビデオにより牽引されたVHS規格のビデオや、エロサイトにより牽引されたインターネットの拡大を筆頭にして、そんな例は数多くあることだろう。もしかしたら、ブロードバンドの恩恵を多く受けているのだってアダルトビデオの配信だったりするのかもしれない。現に、「-ソフトオンデマンド-なんて検索」をかけると、検索結果はほとんど全てがアダルトビデオの配信サービスだったりする。
 

 そんな風に、アダルトビデオが、VHSビデオやブロードバンドといった新しいテクノロジーに与えている影響はとても大きい。しかし、そんなアダルトビデオに対し、科学の目が向けられることは滅多にない。科学の世界ではアダルトビデオはほとんど取り扱われない。アダルトビデオは学問の世界では無視されているのである。科学の世界ではアダルトビデオは裏(ウラ)モノ扱いされているのである。

 
 しかし、どんなものにも表の側面もあれば、裏の側面もある。表の側面しかないのは映画のセットくらいなもので、それではあまりにも嘘くさい。確かに、アダルトビデオは裏ものであるかもしれないが、表の側面にのみ光をあてて裏の側面は写さないというのであれば、そこに写る世界はとても平面的な嘘の世界でしかないに違いない。科学の世界で、アダルトビデオを取り扱わないというのは何だか少し面白くない。そこで、今回はアダルトビデオに科学の光をあてて、「アダルトビデオの科学」を考えてみることにした。
 
 

 まずは、何はともあれ材料が必要だというわけで、15秒程のアダルトビデオのサンプルビデオを(アダルトビデオメーカーのWEBサイトから)手に入れた。タイトルは「○@△!@の$%*!」と「*@%!な△×%$!」というもので、それらのビデオの「ジャンル」は「ハード」と「巨乳」というように分類にされていたものである。とりあえず、その二つを選んだのにはもちろん理由がある。私の趣味で選んだというわけでは、「残念ながら」ない。次に行う解析には「ハード」というジャンルのビデオがおそらく向いているだろう、と私が(自分の好みは別として)判断したことが一つ、そして、「巨乳」というジャンルは間違いなく「オッパイ星人の科学」にも役立つだろう、と(これも自分の好みは別として)判断したからである。
 

 材料が揃ったところで、さっそくアダルトビデオの画面の中のモノたち(つまりは俳優達だ)がどんな風に動いているかを解析するソフトウェアを作ってみた。いや、もちろんアダルトビデオでなくても構わないし、もちろん男優と女優達でなくても構わないわけであるが、今日のお題は「アダルトビデオの科学」であるわけだから、アダルトビデオの中の俳優達が画面がどんな風に動いているのかを解析するソフトを作ってみたのである。そして、とりあえず各15秒のアダルトビデオ二本における横揺れ縦揺れ速度の変化を解析してみた結果がしたのグラフである。青い線が横方向の揺れの速度で、紫色の線が縦方向の速度になる。
 

各15秒のアダルトビデオ二本における横揺れ縦揺れ速度の変化
(青線:横方向の速度、紫線:縦方向の速度)

ジャンル:ハード

ジャンル:巨乳

 このグラフを見ると、おぼろげながらそれぞれのビデオの特徴が見えてくる。例えば、ジャンル「ハード」のビデオではなんだか青い線の方が大きい動きを示している、つまり、横方向の動きが縦の動きに比べるとずいぶんと大きそうだ、なんていうことがわかる。もちろん、それはあくまで平均的な速度の話である。だから、その「動き」というものが、男優の動きなのがあるいは女優の動きなのか、あるいは、他の何かなのかは判らない。しかし、とにかくジャンル「ハード」なビデオ「○@△!@の$%*!」では横方向の振動が大きそうだなんていうことが判る。

 また、ジャンル「巨乳」のビデオの方を眺めてみると、こちらの方は紫の線の方が大きそうだということが見えてくる。つまり、ジャンル「巨乳」のビデオ「*@%!な△×%$!」では、縦方向の動き(振動、揺れ)の方が横方向の動きよりも大きいようだ、ということが見えてくる。もちろん、その縦方向の動きというものが、男優によるものか女優によるものかは判らないが、あくまで画面内に写っている対象物は「巨乳」のビデオにおいては縦方向に大きく揺れている、ということが判るわけである。
 

 そんな縦と横の動きの関係がもう少し判りやすいように、サンプルビデオの画面平均速度をX-Y平面(「横方向速度-縦方向速度」平面)に描いたグラフを描いてみることにした。そうすると、縦の動きがあればX-Y平面内では縦に動くし、横の動きがやはりX-Y平面内で横にプロットが動くことになり、見て判りやすいグラフになる。まずは、15秒の間に各アダルトビデオの画面が一体どんな風に動いているか(揺れているか)をプロットしてみよう。
 

15秒間に渡る画面の平均的な動きをX-Y平面に描いたグラフ
ジャンル:ハード
ジャンル:巨乳

 このグラフは明らかに各ビデオの特徴を表している。まず、ジャンル「ハード」なアダルトビデオでは、ほとんど横揺れ(振動)だけ発生?していないことがわかる。そして、ジャンル「巨乳」なアダルトビデオでは縦揺れ(振動)の方が若干大きく、もう少し複雑な揺れ方を示していることも見てとれるのである。
 

 といっても、このビデオは販売促進用の15秒間のプロモーションビデオであり、何回か場面も変わってしまっている。つまり、複数のシチュエーションが混ざってしまっている。そこで、単一のシチュエーションのみ、各ビデオにおけるクライマックス(?)部分の五秒間のみで、画面の平均速度をX-Y平面に描いてみたのが次のグラフになる。
 

5秒間の画面の平均的な動きをX-Y平面に描いたグラフ
ジャンル:ハード
ジャンル:巨乳

 こうなると、各ビデオの特徴が明らかになる。「ハード」なビデオ「○@△!@の$%*!」では画面内で横方向に実に単調な往復運動(ピストン運動)が繰り返されており、ジャンル「巨乳」なビデオ「*@%!な△×%$!」では基本的には縦揺れ、だけどグルングルンとなんとも微妙なリサージュ図形が画面内で描かれていることがわかる。「オッパイ星人の力学」で数多く計算した結果、例えば、Gカップバストの揺れる動きを思い浮かべてしまうような。リサージュ図形が描かれていることが手に取るように(残念ながら手に取れないけど)見えるのである。
 

 こんなグラフを眺めていると、アダルトビデオの中の「ハード」な単調振動とは一体どんな振動なんだろう?とか、「巨乳」ビデオのなんとも微妙なリサージュ運動って一体どんな揺れなんだろう?という疑問が当然湧いてくるハズである。どのくらいの速さで揺れているのだろう、とかその揺れの振動の周波数はどうなっているのだろう、なんていう素朴な疑問が湧いてくるはずである。科学の興味(エロの興味だけでなく)が湧いてくるハズである。

 そこで、それを調べるために時系列周波数解析をしてみたのが、次に示すグラフである。それぞれのアダルトビデオの支配的な振動、つまりジャンルが「ハード」のビデオの方では横方向の振動、ジャンルが「巨乳」のビデオでは縦方向の振動に対して、モルレーのウェーブレットを用いて連続ウェーブレット変換をかけて、どんな振動が刻々生じていたかを調べてみたのである。

 元々は石油探査のために振動波の解析のために、つまりは「地面の中に隠れている石油」を明らかにするために考えられたモルレーのウェーブレット解析なのではあるが、使い方を少し変えてやればアダルトビデオの画面中に見え隠れ(モザイクもあるし)する男優や女優」の解析を行うことだってできるのである。そんな使われ方を見るとモルレーは嘆き悲しむかもしれないが、アダルトビデオの(モザイクもある)画面中に見え隠れする男優&女優」の動きだって明らかにすることができるのである。
 

 というわけで、下に示すグラフは横軸が約15秒間の時間を示している。そして、縦軸は生じている振動の周波数を示し、色はその周波数の信号の強度を示している。つまり、時間をおってどんな周期の振動が生じているかを示したグラフなのである。
 

各ビデオ内の平均速度を時系列周波数解析したグラフ
ジャンル:ハード
ジャンル:巨乳

 すると、例えばジャンルが「ハード」なビデオでは、前半は約2.5ヘルツ(一秒間に2.5回の往復)の規則的な横揺れ運動が生じていることがわかる。そして、後半は(疲れがでたのか)少しばかりペースが少し落ちて、約1ヘルツ(一秒間に一往復)の横揺れに変わっていることが判るのだ。もちろん、別にそれは男優が疲れたわけでも何でもなく「ただ単に場面転換したから」という可能性もあるわけではあるが、ここでは疲れのせいと勝手に決めつけておくことにしよう。

 次に、「巨乳」ビデオではどんな周波数の動きが生じているかを見てみよう。すると、前半は5ヘルツ(一秒間に5往復)くらいの縦揺れ振動が生じ、中盤から後半にかけてはやはり2.5ヘルツくらいの縦振動が続いていることが判る。一秒間に5往復というとずいぶんと速いし、解析結果のグラフを見るとそれほどその振動のパワーは強くない。すると、おそらく俳優の体の全体でなく一部(それがドコかとは言わないが)の振動が生じているのだろう、と推測されるのである。つまりは、体の一部が共振して揺れているのであろう、と推察されたりもするのである。
 

 というわけで、今日の「アダルトビデオの科学」が贈る「アダルトビデオのトリビア」はこうなる。

 アダルトビデオのジャンルが「ハード」の場合には、男優と女優の動きは単調な横揺れで、縦の揺れはほとんどない。そして、その「横揺れ」はおよそ一秒間に2.5往復くらいであるが、俳優達もやはり人間、疲れのせいか後半はスピードは落ちて一秒間に一往復程度になる。

 一方、ジャンルが「巨乳なビデオ」の場合には縦揺れが大きく、グルングルンとリサージュ回転運動も頻繁に見られる。そして、その速さは速いときには一秒間に5往復ほどであるが、やはり後半は一秒に2往復ほどのスピードまでクールダウンする。

「アダルトビデオの振動方向はジャンルによって違うが、一秒間に2.5往復ほどである」

2004-04-04[n年前へ]

○×を志す人の性格条件/プログラミングと体力 

 数学者でもあり、多くのエッセイも書く藤原正彦の「数学者の言葉では 」の中の「学問を志す人へ」の中には学問で一人前になるための必要条件として、次の四つが挙げられている。

1. 知的好奇心が強い
2. 野心的である
3. 執拗である
4. 楽観的である
 このうちの3番目の「執拗である」ためには、「体力・精神力ともに強くなければ、長い作業の中で消耗してしまい頂(いただき)に辿り着くことはできない」から、「執拗である」ためにはそれを支える「体力と精神力があること」が必要だという。そんなことをふと連想させる「プログラミングと体力(2004/03/26 00:02:25)」

 多くの宗教で、悟りを開くための修行は数限りない肉体鍛錬に満ちている。なるほど、それも納得か。とはいえ、よくありがちな肉体鍛錬にはもれなく精神鍛錬もついてきて、「赤フンドシで浜辺を走る」「ランニングをするのに何故か袴に竹刀を持つ」というようなコスプレ・プレイもついてきてしまったりもするのが個人的には難アリだ。



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