2008-12-23[n年前へ]
■Ubuntu と WindowsをタブレットPCでシームレスに使う
Windows Vista上で動くVmware Workstationの仮想PCにUbuntuを追加した。Vmware toolsをインストールし、/usr/bin/vmware-user を動作させた状態にすると、(ホストOSとゲストOSのウィンドーをシームレスに表示する)ユニティ機能も、ホスト・ゲスト間のテキストのコピー&ペーストも何の問題もなく動く。
B5ミニノートのX61 Tabletでも、キータイプ主体の作業なら動作感も悪くない。タブレット用のペンも(Windows側で認識しているので)普通に使うことができる。そして、そう驚くことではないような気もするけれど、(コンバーチブルのタブレットPCの画面を回転させ)横長画面から縦長画面に変えると、その瞬間にUbuntu側もそれに連動し画面が調整され、何の違和感もなく使い続けることができる。
・・・残る課題は、使う人の側も無意識のうちに「頭」を切り替えて、"ls""dir"などをバイリンガルに使い分けることができるようにする、ということだけかもしれない。あまりにシームレスになると、意外に人の方がついていけなくなるかもしれない。
2009-03-09[n年前へ]
■未だに登場しないタブレットMacが欲しい
もし「こんなモノ」が出荷されたら欲しいと思いつつも、残念なことに未だに登場しない製品の一つがタブレットMacintoshだ。Macintoshには(Ink機能として)手書き文字認識機能もデフォルト状態でインストールされているので、普通に(タブレット用のペン)を使ってさまざまな操作をすることもできるし、文章入力や書類作成などをすることもできる。もちろん、WEBブラウジングも自然な感覚でできる。色んな作業を自然な操作感とともに行うことができる、はずである。
その端的な例が、下の動画だ。手書きで絵を描いたり、Keynote資料を手書きで作成したり…と実にさまざまな作業をしている。こんな風に、TabletPCをMacintosh化して使っている人もいるようだが、現実には、そのようなMacintosh は出荷されていない。
未だにタブレットMacintoshは登場していないのだが、「これは欲しい」というタグをつけるものがあるとしたら、その一つには、必ずタブレットMacintoshを入れる人も多い…とずっと思っている。そう「これは欲しい」と期待するのは、私だけだろうか。
2009-03-20[n年前へ]
■タブレットPCとデータ処理ソフトウェアの相性は最高だ
データを順々に処理していくような作業、そんな作業をデザイン(設計)したりする言語・開発環境は多いと思います。たとえば、LabVIEWやSimulink、あるいは、Yahoo! Pipes のようなものです。さまざまな機能を持ったパーツの入出力間を線で繋ぐことで、データを処理する過程を記述していくわけです。そんな設計作業は、「描く」という作業にかなり似ています。
PCを使って「描く」ということを考えると、もちろん頭の中にはタブレットPCが浮かんでくるはずです。そこで、タブレットPC上でデータ処理・制御を行うためのソフトウェアSimulinkを使ってみたのが、下に張り付けた動画です。ちなみに、ここでは部品を2つだけ使って、PCのサウンド入力をオシロスコープのように表示するモジュールを作った(描いた)さまを撮影したものです。
ペンの感度や較正をきちんとしてさえおけば、タブレットPCとデータ処理ソフトウェアの相性は最高です。まさに、お絵かき感覚で設計(デザイン)作業を行うことができるのです。SimulinkやLabVIEWあるいはYahoo! Pipesなどのユーザーの方は、一度タブレットPCを触ってみるのも良いのではないかと思います。
2009-03-21[n年前へ]
■ノートPC用電子ペンを使ってみたい!?
「タブレットPCとデータ処理ソフトウェアの相性は最高」ですが、もちろん絵をかく作業との相性はさらに良いわけです。というわけで、以前、(Railsの腕試し用に)作った「ラクガキ→類似画像検索→画像合成」のWEBサービスをタブレットPCで操作してみたのが、下に張り付けた動画です。やはり、絵を描くようなイメージ的な作業には、マウスよりペン(タブレット)が似合うような気がします。
そういえば、ノートPCに手軽に取り付けて使用する電子ペン(何と9980円の!)なんていうのもありました。
ノートPCのディスプレイにUSB接続の専用受信機を取り付けると、専用ペンを使って液晶画面に書いた文字を認識し、ペンタブレットとして使用できる電子ペン。液晶ディスプレイは15.4型以下のサイズに対応する。専用ペンの解像度は600dpi。タブレットPCは敷居が高いと感じる人、あまりタブレットPCの必要は感じず、今すでにあるノートPCで十分という人たちも多いと思います。けれど、このノートPCに装着できる「電子ペン」くらいであれば、(何しろ9980円ですから)トライしてみるのも面白いかもしれません。
2010-01-21[n年前へ]
■手書きの「ピタゴラ・シミュレータ」 (初出:2006年01月15日)
コンピュータの液晶画面上を直接ペンで操作する「タブレットPC」は、とても直感的に使うことができます。例えば、アイコンをクリックしたければ、「そのアイコンをペンで触るだけ」です。もちろん、ウィンドーを動かしたければ、「そのウィンドーのタイトルバーをペンで触れ(つかみ)、そしてそのままペンを動かすだけ」です。そうすれば、ペン先にくっついたウィンドーが動くわけです。コンピュータ画面の中のさまざまな「モノ」を、まるで現実にあるもののように手(に持ったペン先)で操作することができます。
そんな風に、直感的に使うことができるタブレットPCならではのソフトウェアが「Physics Illustrator for Tablet PC」です。これは、ラクガキをすると、その描いたラクガキで「物理シミュレーション」をすることができるソフトウェアで、マイクロソフト・リサーチ(Microsoft Research)が公開しているものです(ちなみに、この Physics Illustrator for Tablet PC のソースコードは Microsoft Research のサイトで公開されています)。このソフトウェアがどういったものであるかは、研究紹介ページやデモンストレーション動画(WMVフォーマット 20MB)などを眺めてみれば、きっとわかると思います。ペンで「○」を描けば、それは自動的に「球(正確には円柱ですね)」に変身し、そして転がしたりすることができます。もちろん、壁を描いたりすることもできます。そして、バネを描いて、「壁」と「球」をバネでくっつけたりすることもできるのです。壁や球や全てのものに重力を与えたり、摩擦力や弾性を設定したり…などと色々遊ぶことができるのです。しかも、それが全部ラクガキで簡単にできるわけです。
ちなみに、右上の画像はそんなラクガキ物理シミュレーションの実効例です。「ピタゴラスイッチ」のカラクリ仕掛け「ピタゴラそうち」のようなものをラクガキで作ったサンプル・ファイルです。こういったラクガキ・シミュレーションで遊んでいるうちに、「車が凍結の坂道を登ることは難しいこと」や「四輪駆動の自動車が二輪駆動の自動車より上り坂に強いこと」などを直感的に理解することができるのです。実に楽しく、素晴らしいソフトウェアです。
このPhysics Illustrator for Tablet PCのインストーラは、残念ながらTablet PC上でしか動きません。ですから、Microsoftのサイトからダウンロードしてきても、Tablet PCユーザ以外はPhysics Illustrator for Tablet PCのインストールはできないのです…。しかし、実は"Physics Illustrator for Tablet PC"のアプリケーション自体は、通常のWindows XP上でも動作するのです…。ですから、もしもアプリケーション(及び付属ファイル)を探し出し、そしてダウンロードしてくることができれば(補足:リンク先にあるフォルダ内のファイルを全部コピーし、このインストールメモを参考にして下さい)、Tablet PC ユーザでなくても色々遊んでみることができるかもしれません(それに、ソースも公開されているわけですから、他OSだって何とかできるわけですし…)。というわけで、このソフトをもしもいじることができた人がいたならば、きっととても楽しめるだろう、と思います。