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2010-04-29[n年前へ]

野球の硬式ボールと軟式ボールの重さの違い 

 陽の光が柔らかく当たる公園横のグラウンドで、米軍の関係者らしき人たちが野球をしていた。ボールを久々に投げてみたい気持ちになり、一瞬だけ混ぜてもらい、ノックを受け・送球をした。

 その後、野球に興じる人たちを横目で見ながら、「速球を投げられない」と同行者にこぼすと、「硬式と軟式のボールの重さ」の違いについての話をしてくれた。硬式ボールの方が軟式ボールより重いので、硬式ボールを使うプロ野球の選手が軟式のボールを投げた時には、空気抵抗のため硬式ボールほどの速球を投げることができないのだ、という。

 なるほどそうだったのかと思い、帰ってから、ボールの重さの違い・規格を確認してみた。すると、硬式ボールが141.7-148.8gとなっていて、軟式ボールは134.2-137.8g(A号)となっている。なるほど、10%弱ほども重さが違うのであれば確かに球速に影響を与えるに違いない。

 それにしても、春が過ぎ初夏の前、梅雨が来る前のこの季節、野球をしている人たちは心から気持ち良さそうに見えた。「幸せって何だっけ?」という問いへの答えのひとつが、こんな景色だったりするのかもしれない。

2010-06-28[n年前へ]

Animation of Free Kicks in Soccer 

 無料のMathematica Playerをダウンロードすれば、サッカーのフリーキックをして遊び、そして、その科学を知ることができる"Animation of Free Kicks in Soccer". ボールを思うがままに蹴る技術も、ボールを力いっぱい蹴る場所もない人でも、少し楽しめるかもしれません。

 Fascinated with the way a soccer ball can deviate from a straight trajectory when it has angular velocity (and is subject to the Magnus effect), I have tried to make, as realistically as possible, a model of the free kick in soccer. All elements are taken into account, including placing the ball, the initial velocity (hitting the target is not guaranteed when following the ordinary procedure), choosing a target on the goal, and positioning the kick with "index-velocity" in the advanced procedure.

Animation of Free Kicks in Soccer






2011-10-13[n年前へ]

「ボール」に36個のカメラを埋め込んだパノラミック・ボール・カメラ 

 「ボール」に36個のカメラを埋め込み、空へ放り投げて、「空中から見た全周囲画像を作成することができるという”Throwable Panoramic Ball Camera”.

2013-08-17[n年前へ]

「よく跳ね返るスーパーボール」を超高速で跳ね返した時でも「反発係数」は大きいか!? 

 野球の(公式)硬式ボールは「反発係数が0.4程度」ということになっています(参考:反発係数の測定方法)。こうした「反発特性の決まり」は、他の競技などでもあって、たとえばゴルフボールでは0.8程度(上限0.83)と定められています。

 といっても、反発係数は「どのような(2つの)物体が」「どのような速度で」ぶつかるかによって異なります。たとえば、ゴルフボールでは「ゴルフクラブとボールの間の反発係数」ということになっていますが、野球の場合に定められているのは、「バットとボール間の(高速でぶつかった時の)反発係数」ではなくボールと「コンクリート壁面の間の(比較的低速でぶつかった時の)反発係数」ということになります。どんな(材質で形状の)物体同士がぶつかるかで反発係数は異なりますし、その衝突速度によっても反発係数は変化します。

 ゴルフボールの衝突時特性の研究結果を眺めると、衝突速度が速い場合には(衝突速度が遅い時に比べて)ゴルフボールの形の戻りが遅くなっていて・戻ろうとする力が小さくなっていて(Fig.4など)、ボールを打ったときの反発係数が低くなってしまうだろうことが見て取れます。



 また、スーパーボールの「反発係数」は、私たちが手からコンクリート面に落とすような状況であれば0.9程度で、野球硬式ボールやゴルフボールの「反発係数」に比べて大きい値に見えますが、(手に落とすような状況より遙かに)高速に衝突した際も反発係数が大きいか…というと、そういうわけにはいかない気がします。

 たとえば、ゴルフクラブがボールとぶつかる際のヘッドスピードは、(速い人の場合)秒速70メートル程度です。つまり、時速240キロメートルの新幹線くらいの速度です。この速度でスーパーボールに衝撃・変形を与えたとき、ごく短い衝突時間の間にゴム製のボールが元の形に戻ることができるか…というと、少し難しそうに思えます。

 けれど、そんな想像は実験してみなければわからないわけで、野球硬式ボールの反発係数がニュースを賑わせたりした今日この頃(参考:プロ野球の統一球「わずかな反発係数の差」が「ホームラン数では一目超然」になるヒミツ!?)、「色んなボールの(さまざまな状況下で測定した)さまざまな反発係数を計ってみる」なんていう夏休みの自由研究も面白いかもしれませんね。



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