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2011-12-01[n年前へ]

ビリヤードの「バタフライ」トリックの「配置図」 

 「おっ?これは!」と驚かされるビリヤードのトリックショットに「バタフライ」があります。ビリヤード台の中央近くに6つの玉を置き、それらに手玉をぶつけ、一撃で6つの玉をすべてポケットに落とすというテクニックです。

 バタフライの玉配置をまずは単純に描いてみると、下図のようになります。左右対称に3つの玉をくっつけた状態で置き、左右にある3つの玉と3つの玉の(玉の大きさの2/3ほどの)隙間に手玉を打ち込む、という具合です。図を眺め、そして玉の動きを実際に眺めていると、玉配置の妙(たえ)に感嘆させられます。玉同士が衝突する際のズレやすべりを経て、6つのポケットへと玉が放射状に転がっていく動きを作り出す仕組みですが、実に絶妙です。(参考:スローモーション動画

 

 ビリヤードのゲームソフトなどは、こういう動きをどのように再現しようとしているのでしょうか?玉の動きを単に剛体球として計算しようとすると、このバタフライのようなトリックは再現することができないでしょう。だとすると、ボール同士の接触が時間をかけて行われるような(たとえば個別要素法のような)計算を(パラメータ調整などで)「らしく」適当に実装しているのでしょうか。

 もしも、ビリヤード玉の衝突後の動きを予測・表示するAR Poolを使って、このバタフライトリックを眺めてみたら、一体どういう「未来予測」がされるのでしょうか?

 それにしても、「単純なシステム」なのに驚かされること・面白いことが、世の中には意外に多くあるものです。

ビリヤードの「バタフライ」トリックの「配置図」








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