2008-05-17[n年前へ]
■RSSリーダは「究極の読み飛ばし」を提供する
スラッシュドットのRSSに関する記事を読んだ。RSSリーダで「記事更新と大雑把な記事内容を知るため」でなく、記事を眺めるだけで済ます人は、究極の速読をしているのだと思う。楽に、異なるフォーマットのWEBページ郡に書かれている内容を「大雑把に素早く滑らかにパラパラと眺める」ことができるRSSリーダは、実に便利だとも思う。その便利さをひとことで言えば「眺め飛ばすことができる」というものだ。
RSSリーダ「だけ」で記事を読み済ます人がどれだけいるかは知らない。が、そんな人は、「読んでいる」のではなく「見ている」だけであることに留意することが大切だと思っている。文章や画像の配置や配色、動画やメディアファイルの情報が失わなれたものを眺めているのは、非常に大雑把に眺め飛ばしているだけだ、と意識することが欠かせない、と思っている。
2008-06-15[n年前へ]
■あなたから見た「異性」と「チンパンジー」
人の遺伝情報を担うのが染色体で、人は46本の染色体を持っている。一本の染色体は、さらに数多くの遺伝子から形成され、遺伝子はさらに数多くの塩基から形成されている。人はおおよそ2万7千個の遺伝子を持ち、それを塩基数にすると、全部でおおよそ33億弱ほどになる。こういった物質が人の遺伝情報を保持し・形作ることになる。
46本ある染色体のうち、「男」と「女」(あるいは「女」と「男」)はそのうちの一本が違う。男と女で違う染色体が持つ遺伝子の数は、78個で、塩基数にすると5100個になる。だから、たとえば、「男」と「女」の間で違う塩基数を数えてみると、は遺伝子数で5100個/33億個=1.6%の遺伝子情報の違いがあることになる。
ところで、人類とチンパンジーの染色体間で違う「塩基数」はおおよそ5.3%ほどだ、という話がある。ということは、あなたと「(あなたから見た)異性」の間の遺伝情報の違いは1.6%で、あなたと「チンパンジー」の間の遺伝情報の違いは5.3%ほどになる、ということになる。
だから、あなたが「異性」との間で「違い」「違和感」を感じた時などは、「あなたと異性の違い」は「あなたとチンパンジーの違い」の1/3くらいにも相当する、と考えてみると楽しくなるかもしれない。つまり、目の前にいるのは「人間っぽいチンパンジー」だと考えてみるのである(それを逆にいえば、あなたが「相手」よりもチンパンジー寄りだというように捉えることもできる)。そうすると、相手が何だか可愛く思えてきたりもするかもしれない。そんな妄想をしてみるのも一興だと思う。
ところで、1.6%や5.3%という違いは、塩基で数えたものである。もしも、違う「遺伝子」の数で計算すると、あなたと異性の違いは0.3%しかなく、あなたとチンパンジーの違いは83.1%にも達する。ここまで(違いの)比率が違うと、相手を「人間っぽいチンパンジー」だと考えるのは無理があるように思えてくる。もちろん、それは、当たり前の話であるような気もするけれど。
2008-08-07[n年前へ]
■パリス・ヒルトンは凄い
色んな雑誌を読んでみた。そのひとつが、「スキャンダラスでホットなセレブ情報誌」"GIRL'S GOSSIPS"(2008.September,9)だ。元祖セレブ・ゴシップガールという Paris Hilton の記事を眺めていると、これが不思議なほど面白い。ふとメモしたくなるようなパリス・ヒルトンの言葉を読んでいると、実に楽しくなる。
No matter what a woman looks like, if she's confident, she's sexy.
Paris Hilton
その"she's confident"が、「他人の目」で生まれるか「自分の目」で生まれるか、というところがえてして堂々廻りしやすいわけで、それを"No matter ..."と言いきるあたりが、実に潔い。
というわけで、パリス・ヒルトンとマドンナの"BITTER LOGICS"をメモしてみる。
Even how much I love somebody, I'm never try to act in front of him. To let him know what I am is what the relationship is all about.
Paris Hilton
But, I don't want easy. Easy doesn't make you glow.
Madonnna
2008-12-04[n年前へ]
■ぼくらはどういう状態にいたいのだろう?
Rubyのまつもと氏「エンジニアに安住の地がなくなってきている」と警鐘という記事を読む。
情報の格差というものがある。それは解消すべきともいわれるが、モノが高いところにあれば、位置エネルギーが発生し、電気を起こしたりすることができる。情報の場合も、上の方やまんなか辺りにいれば、位置の差でエネルギーを取り出せる
まつもとゆきひろ
この言葉を読むと、以前「競馬」と「資本主義」で書いた、(AERA Mook Special 「21世紀を読む」の中で岩井克人が書いていた)「イデオロギーとしての資本主義は、”見えざる手により調整される自己完結したシステム”だが、現実の資本主義は ”(場所・価格・情報といった)違いを利用して利潤を生むシステム”だ」といった言葉を思い出す。
”違い・差”があって初めて、現在(現実)の資本主義を回すエネルギーは生まれているのだと思っている。いや、現在どころか、はるかな昔からそうだったに違いないと信じている。そして、この事実は技術者の志向と実は相反することが多いのではないか、とも思うことがある。
「PCを自由自在に使うことができる人」がいたとする。その人が「技術的な面で心地よく理解しあえる人」を周囲に求めようとしたならば、つまり周囲と自分との間の技術的な”違い・差”="境界"を小さくしたいと願うなら、多くの場合、”利益”を生むことはできないのではないだろうか。「あなたにできること」は「相手もできたりする」ということは、つまり、境界がないのだから、そうそう利益が生まれるわけもない。
しかし、「PCを自由自在に使うことができる人」が、「PCという言葉もよく知らないし、そんな代物を使うこともできない人」たちの「間」に立つのなら、そこから「利益」を生むことは比較的容易だろう。
ということは、「技術的な満足」と「大きな利益」はなかなか両立しえない、ということになる。
「競馬」と「資本主義」
ぼくらはどういう状態にいたいのだろう?位置エネルギー、ポテンシャルを高めたいのだろうか、それともエネルギー変換効率が良い場所にいたいだろうか。
やりたいことと売れるというのは違うね。売れるってことはハリウッド映画みたいな、頭悪~い奴もわからなきゃいけないってことだぜ。
(西原理恵子との対談で)みうらじゅん ユリイカ 2006.07
「技術的満足」と「大きな利益」は両立するのだろうか。そんなことができるのだろうか。・・・きっと、その答えは自分で探すしかないのだろう。
そこまでをやりたいの。
西原理恵子@ユリイカ
2008-12-18[n年前へ]
■「刺激的ニュースの寿命」
堀井憲一郎 「ホリイのずんずん調査」 671 「刺激的ニュースの寿命」
ゲリラ豪雨という単語がリアルに使われたのが8月以降であることがわかる。(その後)遡って過去の雨もゲリラ豪雨と名付けられたのだ。
歴史はうっすらとわかりやすいように塗り替えられていく。
秋葉原がトップニュースだったのは6日間。それから7日は地震報道がトップになった。
つまり、おれたちは、どんな大きなニュースでも、他人事であるかぎり一週間で消費してしまう、ということなのだ。
ニュースは情報だから頭の中で処理される。頭の中は7日間で飽きる、ということだ。そういう21世紀を生きている。