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2009-04-04[n年前へ]

赤外線で見る「桜景色」 

 桜の花が満開で、時折、散る花びらが見える。そんな風景を違う目で見たら、たとえば赤外線で眺めてみたらどうなるだろうと思い、花散る景色を赤外線写真を撮ってみた。

 すると、桜の花も若葉も、どちらも同じように白く輝く、不思議な景色が液晶画面に映った。桜景色を赤外線で眺めてみると、違う景色が見えて、面白い。

ことならば咲かずやはあらぬ桜花
見る我さへしづ心なし

紀貫之 「古今和歌集」



赤外線で見る桜赤外線で見る桜桜






2009-07-02[n年前へ]

Amazon経由で一番売れたもの… 

 上半期、このサイト経由で、Amazonから何が一番売れているのかを眺めてみました。あなたは、何が一番売れていたと思われますか?

 少なくとも男性を動かす動機の根本にあるものは、多くの場合、金か女性だ。しかし、そうでないものが、数は少ないけれど確かにある。極めれば極めるほど、そんな一般的な動機からは外れていくものがある。しかし、そういったものこそを、「真実の趣味」と呼ぶべきである。
 そして、そんなものは「(遊戯ソフトなどの)ゲーム」しかない、と思う。あえて、…さらに一つ付け加えるならば、それは「鉄道」というものだろう。

「ゲーム」と「名言」

 一番売れていたのは「IR 96 7.5X1 光吸収・赤外線透過フィルター(IR) 」で、40セット近く売れていました。赤外線は通すけれど、可視光は通さない、そんな赤外線透過フィルタが一番売れていたのです。

 赤外線透過フィルタをつけたカメラで、特に木々が生い茂る山の景色や見慣れた街中を写すと、異世界のような景色が出現します。それは本当に幻想的で惹かれる世界です。あるいは、冬の海をとると、ひどく重々しい景色が、写真の中に浮かび上がってきます。

 その一方で、夏には、特に夏の海辺では「赤外線透過フィルタをつけたカメラ」を持ち歩くのは憚(はばから)られます。それは、水着盗撮と絶対間違われるに決まっているからです。

 レンズの先に取り付けられた真黒に見えるフィルタが、「赤外線透過フィルタ」です。そんなフィルタが、Amazon経由で一番売れていました。

 しかし、私は「テキストサイトのアクセス数 < ニュースサイト < アダルトサイト」という現実を知っているのである。

テキストサイトのアクセス数 < ニュースサイト < アダルトサイト」という当たり前の現実

2009-07-28[n年前へ]

赤外線の盗撮写真防止用下着・水着 

 「透視盗撮ブロック・ショーツ」というものがある。可視光に対しては不透明でも、赤外線は透過させてしまうような生地などを「赤外線」で撮影すると、生地が透けて見えてしまう。そんな「赤外線盗撮写真」を防止するための下着である。

 この下着の素材は、旭化成せんいが製造している特殊セラミックを練り込んだポリエステル繊維「サンペイク」を使用しているようだ。赤外線に限らず、紫外線・可視光の反射率も高いようで、日焼け防止の機能もあるという。だから、下着に限らず、水着 も発売されている。

 このポリエステル繊維「サンペイク」の反射スペクトルや吸収スペクトルを計ってみたい。あるいは、「特殊セラミック」の構造を調べてみたい。「機能性繊維」を実現している技術・機構を眺めてみたい。

2009-09-07[n年前へ]

「赤外線写真」(へ)の眼差し 

 今日は、「赤外線フィルター」のブログなど、なぜか赤外線関連のページへのアクセスが多く、不思議に思いました。その理由は、「赤外線撮影機能を持ったカメラによる水着盗撮」が話題に上っていたことによるものでした。

 その結果なのでしょうか、「IR 76 7.5X1 光吸収・赤外線透過フィルター(IR) 」がサイト経由で数枚売れていました。

 赤外線で写した大自然や大都会は、幻想的で美しいものです。しかも、自分が眺めている目の前の景色が、似ても似つかぬ景色に変身するさまには、本当に驚かされます。

 いつも見慣れている交差点も、赤外線で見てみると、何だか現実感のない不思議な世界に思えてきます。自分がよく知っている可視光の世界とは、違う世界が見えてきます。

カメラ付きケータイで赤外線の世界を見てみよう!?

 Amazon経由で売れたフィルターたちが、初夏の樹木や、冬の海や、太陽が明るい日向と日陰を作る景色に向けられるか、あるいは、夏の終わりのプールに向けられるのかはわかりません。ただ、「赤外線」で眺めるなら、人を写すより自然の方が魅力的だと思います。それを逆に言うならば、人は可視光で眺める方がよほど魅力的であるように思えます。それが、自然な姿なのかもしれません。

2009-09-18[n年前へ]

「赤外線投光による映画撮影防止技術」と「IRカットフィルタ」 

 「映画の盗撮を近赤外線LEDで妨害する技術、NIIなど開発」という記事を読んだ。「映画館のスクリーンを撮影することによる、映画のコピー動画作成」を防止するために、スクリーン裏から高輝度赤外線(IR)LEDを転倒させ、LEDの光でビデオ・カメラによる不法撮影の邪魔をしよう、という技術である。

 この技術では、映画館のスクリーン背面に波長780nm以上の近赤外線LEDを取り付け、背面側からスクリーン表面の微細な孔を通してスクリーンに投射する。
 もちろん、それなら、赤外線カットフィルターを用いて撮影を行ったら一体どうなるのだろうか?という興味が湧いてくる。記事中には、
近赤外線を低減するカメラ用フィルターによりノイズ光を回避できるのでは、との懸念については、「そうしたフィルターを装着することで近赤外線によるノイズ光源を目立たなくすることはあり得るだろうが、その場合は盗撮しようとする映画の映像そのものも暗くなってしまう」(越前准教授)として、問題は小さいとの見方を示した。
とあるが、この説明だけでは少し疑問が残るところだ。IRカットフィルターの780nm辺りの透過率と、可視光の透過率はどのくらい違うだろうか。コスト優先のIRカット「気味」フィルタでなく、誘電体多層膜を用いたIRカットフィルタで、可視光の透過率が95%以上はあり、赤外光の透過率が0.1%を切るくらいだろうか。この数値からすると、撮影画像中で、「ノイズ光源が見えなくなる」かどうかはわからないが、「盗撮しようとする映画の映像そのものも暗くなってしまう」という辺りは単純には納得しづらいところだ。IRカットフィルタを2セット重ねても、可視光の透過率は90%以上ある。その程度で、映像が暗くなる・・・とは思いにくい。

 IRカット・フィルターを使った場合、実際にはどう写るのかを実験してみたくなる。・・・まずはこの「見方」が妥当かどうか、見積もり計算でもしてみようか。



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