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2011-05-18[n年前へ]

「因果関係」という作用を与える(瓜二つの)「物語と科学」 

 無料で購読できる最高のグラフ誌「GRAPHICATION」 から、池内了の「子どもの遊びにおける物語性と科学性」を読みました。冒頭のこんなフレーズを読みながら、少し首をかしげてしまいました。

 幼児期から小学校までの子どもが好きなものは物語と科学(理科)だろう。この二つは一見すると無関係なようだが、実は重要な共通点がある。想像力を刺激するという点だ。

 なぜ、首をかしげてしまったかと言えば、それは「物語と科学」は無関係どころか、とても「繋がりやすい」ものだ、という印象があったからです。科学も物語も、そのどちらもが「因果関係を与えてくれる」瓜二つの作用を持つものだという意識があったので、「一見すると無関係」という言葉に違和感を感じてしまったわけです。

 「普通、人間のいちばん好きな考え方は因果関係です」と言うのは心理学者の河合隼雄の言葉です。そして「人は因果関係を納得しやすい。というか、因果がないと、物事の関係性を納得しにくい生き物なんだよね、人って」と書いたのは、小説家の新井素子です。

 だからこそ、「(人の心や頭を)納得させる因果関係」や「”こうあってほしい世界観”や”自分が欲しがっている魅力的な(適度な理屈・ロジックをまとう)結論”」を与えてくれる(ように思わせる)疑似科学という物語は人を惹きつけるのです。

 僕がマクロ経済学に飛びついたとき、現実の世界は不況で不安定になっていたわけです。そんなとき、「公共事業をやったり、お札をいっぱい印刷したりすれば安定な世界に戻るんだ」というケインズ理論はとても魅力的で、僕の”こうあってほしい世界観”に近くて、あこがれとか高揚感に近い楽しさを感じたんですね。
 そこで思ったのは、自分が欲しがっている”あまりに魅力的な結論”を与えてくれる適度な理屈・ロジックに飛びついちゃったんじゃないか。

小島寛之

 科学も物語も、そのどちらもが「世界」を描いてるように見える巻物です。「因果関係」という作用・納得を与える(かのように見える)瓜二つの存在です。

2011-06-22[n年前へ]

技術や科学は「目的」ではありません。けれど、それは有力な「道具」です。 

 技術や科学は「目的」ではありません。それは単なる道具に過ぎない…と書くと、多くの方々の意志を(一見)否定してしまうようですが、それは、少なくとも「目的」ではありません。それは、目的を実現できるかもしれない『有力な道具」に過ぎません。

 どんな状況だったか忘れてしまいましたが、何かの文化・技術に関する未来予想図をどこかの誰かに聴きに伺いました。

…その時、強く感じたことは、「技術や科学」を(これから形作られるだろう)歴史の中で「未来はこうあるべきだ」と位置づけ・考えることができる人は、これから人が進むべき未来、人の未来を幸せにする「文化」という「力」を備えている、ということでした。…そういうことを今更ながらに感じさせるほと、そういう「力」ならぬ「意識」を備えている人は少ないのです。

 技術や科学は「目的」ではありません。そんなことは、100人が100人知っています。本当の「目的」は人(やそれに付随するもの)が幸せになる未来です。そんな未来を実現するための「何らかの力」が目的を達するための道具です。

 技術や科学は「目的」ではありませんが、未来はこうあるべきだという目的、人が進むべき未来・人の未来」を幸せにすることができる有力な道具です。これから人が進むべき未来、人の未来を幸せにする「向き=ベクトル」を作るのは、「未来はこうあるべきだ」という意志と「何かを実現できる」道具の掛け合わせです。

 技術や科学は「目的」ではありません。けれど、人が進むべき未来・人の未来」を幸せにするという目的を作り出すことができる「有力な道具」は、人が作り上げたそんな技術や科学です。

2011-07-11[n年前へ]

「頭のいい人は…」 

 寺田寅彦が昭和八年に書いた文章から。同じ言葉から始まるリフレインが、色々な見方からの、けれどひとつの真実を繰り返し書く。最後の一文までを、繰り返し折りにつけ読み返したい「科学者とあたま

 頭のいい人には、恋ができない。恋は盲目である。
 頭のいい人は、富士の裾野から頂上を眺めただけで東京へ引き返す心配がある、富士はやはり登ってみなければわからない。
 頭のいい人は、批評家に適するが、行為の人にはなりにくい。

2011-10-21[n年前へ]

iPhoneアプリ『学研科学のふろくアルバム』 

 あの日の思い出がよみがえる〜「科学のふろく」のラインナップを一望する『学研科学のふろくアルバム』

 かつて学習研究社(現・学研教育出版)が刊行していた学習雑誌「科学」には、毎号、実験などをおこなえる教材付録がつき、「科学のふろく」として親しまれていました。
(中略)
 1965年度から1989年まで、25年間の代表的なふろく写真と、解説データが収録されています。

2012-01-02[n年前へ]

キッチンでできる「おっぱいの科学」!? 

 豆知識がたくさん詰まった『おっぱい(プリン)食べ終わるまで帰れまテン〜AAAカップからGカップまで…キッチンでできる「おっぱいの科学」!?』です。下の動画は、映画「おっぱいとお月さま」に影響されて作ってしまった(本編とは全く関係ない)予告編です。



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