hirax.net::Keywords::「配置」のブログ



2000-06-16[n年前へ]

ヘルメットの色空間分布 

学生運動の色空間とグラフ配置

 さて、私は「迷信の押し付け」は大嫌いである。もちろん、その人の中で信じている分には結構で、それも文化の一つだとは思う。しかし、それを私にまで押し付けられるととたんにムッとしてしまう。そんな私ではあるが、「占い」はそう嫌いでもなかったりするのが面白いところだ。いや、むろん「占い」を信じているわけでは毛頭無くて、「遊び」として好きなのである。

 何しろ、占いというのは「根拠無し」に「決めつける」ことが出来る素晴らしいものである。何の前振りもなしに

「君はお菓子の食べすぎでデブになる。」
と言うと、普通であれば張り倒されることだろう。しかし、それを
君の前世は象だった。だから、君は太る運命だ。」
と言えば、どうなるだろうか。悪いのは「前世」や「運命」であって、「口の悪い私」ではないのである。それどころか、
えぇ〜なになにその占い〜。教えて、教えて〜」
という好意的な反応すら予想される(あくまで予想だけ)のである。これを便利と言わずして、何と言おう。

 しかも、占いの特徴の一つは後付けの結論・理由付けが可能、というところにある。その結果、「占い」というものは現実にとても近くなり、さらに「本当らしさ」がアップする。そういうわけで、私は大好きなのである。

 例えば、私の職場の私の机の端には、名前、生年月日、アンケート式etc.といったありとあらゆるタイプの占いを職場の人がやった結果がファイルされている。そして、恐ろしいことにそれらの紙には、それを読んだ人の書き込みがあるのである。例えば、私の性格占いの結果をプリントアウトした紙を見てみると、「もう少しイイ子になる必要があります。」という文章の下に赤線が引っ張ってある。この赤線を書き込んだのは誰だか知らないが、実に失礼な輩である。また、「思ったことをすぐ口に出す傾向があります。」という部分は二重線が引っ張られており、これなども世の中には訳のわからないことをする人間がいる良い一例である。そのくせ、「とても心優しいひとです。」という部分は赤線で消されたりしているのが、私としては理解に苦しむ部分でもある。きっと、この書き込みをした輩は「心優しい」という意味を知らないのであろう。

 そういうわけで、こういった人々による書き込み・添削のされた占いの結果、すなわち、後付けの結論・理由付けのされた占いの結果と言うのは実に恐るべき迫真性を持つのである。そして、同時に笑うことができる(本人は別にして)、という素晴らしいものなのである。

 ところで、私は「色」が大好きである。もう、何回も「色」に関する話題をしているのだから、そんなことは言うまでもないかもしれない。そこで、「色」と「占い」との関連で言うと、一時期「色占い」というものが流行っていた。「XX色で連想する人は誰?」という質問をして、この色で連想された人はあなたにとって恋人、とか、この色は友達、とか占うのである。

 私もこの「色占い」が流行ったときにやった記憶があるのだが、これが全く役に立たなかった。役に立たなかった理由の一つに

  1. 私の周りの人は服なんて着替えない。
  2. だから、いつも同じ服を着ている。
  3. その服のイメージ = その人のイメージになる。
という哀しい現実があったことが挙げられる。そして、もう一つの何より大きな理由として、その当時は「色」からもっと強力なものが連想されたのである。「この色」=あの人、「こっちの色」=この人、という連想がイヤでもされる状況があったのである。わかる人にはわかるであろう。しかし、わからない人も多いかもしれないので、簡単な説明をしておく。

 そのために、当時の学生の典型的?な姿を下に示してみる。いや、正確に言えば典型的ではなくて、単に目立っていた学生と言うほうが正しいかもしれないが、その姿を示してみたい。
 

これが典型的?なヘルメット姿

 この絵を見るとわかるように、頭の部分を覆うヘルメットというのは何より目立つのである。この人達が身に付けている服装というものは、そんなにカラフルなものではない。いや、ハッキリ言えば、特徴のない色ばかりである。そりゃそうだ、個性的で目立つ色の服なんか着ていたら、個人的に目をつけられてしまう。
 しかし、それに対してヘルメットの部分は実にカラフルである。セクトごとに個性ある色分けがされている。人目見ればわかるような色使いがされている。それは、チームスポーツのユニフォームと同じである。敵か味方か一目で見分けがつかないと、困ってしまうわけである。

 そして、そのヘルメットの色の印象が強いがために、

その人達の印象 = その色
というような状況すら生まれるのである。だから、先の「色占い」のような質問はそのような場においては、何の意味も持たないのである。それは単なるセクト分け問題と化してしまうのである。とたんに、生臭い問題になってしまうのだ。

 ところで、さまざまな場所に位置する各セクトが、どのような「色」の住み分けをしているかは、非常に気になるところである。「色」に常日頃こだわってきた「できるかな?」であるから、各セクトのヘルメットの色空間における空間分布を見てみることにしたい、と思う。

 そこで、マルチメディア共産趣味者連合 中央委員会の

を参考に、各セクトの色空間における住み分けをマッピングしてみた。ここではヘルメットの地の色の上に文字色で各セクト(セクトでないものもあるけど)を書き込んである。「ヘルメット」で見るセクトに加えて私の知ってるものを二つほど加えてみた。
 
ヘルメットの色空間分布

 こうしてみると、ヘルメットによる色表現を考えてみると結構広い「色空間分布」になっているようである。カラー画像をヘルメット画像に色分解する、ヘルメットディザなんていうのも実現できるかもしれない。

 しかし、これだけではつまらないので、

を参考にして、いつものように各セクトをグラフ配置アプレットの中に入れてみた。ここで、各セクト間の力は「お互いの間の階層数」を用いている。各セクトの互いの配置がどうなるか適当にいじってみてもらいたい。
alt="Sekuto Java"Your browser is completely ignoring the <APPLET> tag!



 そして、グラフ配置の結果の一例を色空間に重ねてみたものを次に示す。
 

グラフ配置の結果の一例を色空間に重ねてみたもの

 この画像と先程の「ヘルメットの色空間分布」を比較してもらうと、結構似ているのが面白いところだと思う。もちろん、似たような配置になったものを使用したわけではあるが、それにしても面白いと思うのだが、どうだろうか?

 私が大学に入学した当時は、セクト間の陣地争いが盛んだった。といっても、私のいた学校がガラパゴス諸島のように(その手の部分では)化石的な学校だったからで、決して古い昔の話ではない。授業をやっている横の廊下で、内ゲバで殺される人がいたり、朝のキャンパスで血みどろの戦いが行われていたりした。実際のところ、それは私にとって結構衝撃的な出来事だった。少なくとも、そのせいで、あの手の陣地争いを大嫌いになったことは確かだ。とりあえず、現実空間ではともかくこの色空間においては、そんな陣地争いがないのが良いところだ。

 さて、今回はタイトルをゲバ字(トロ字)っぽくしてみた。ゲバ字(トロ字)というのは、チラシや立て看などでよく使われた(る?)文字のことである。だから、別に「こういう形」というものがあるわけではない。とりあえず、それっぽくしてみたわけであるが、どうも本WEBにはこういうフォントは似合わないようである。うーむ、失敗である。

2000-06-19[n年前へ]

プリクラの中の物語 

プリクラもどきソフトを作ろう 第一回

 先日、旅先でこんなプリクラを撮影してみた。モザイクのかけすぎで、何がなんだかわからなくなっているが、とりあえず雑誌の表紙デザインのプリクラである。non-noやmonoマガジンの表紙に私が載ることは絶対にないであろうし、ましてやTIMEやNewsweekの表紙に載ることはありえないだろうから、これは記念品になるわけだ(私にとって)。
 

雑誌の表紙デザインのプリクラ

 ここで使われている雑誌は、英語のものと日本語のものが半々くらいである。しかし、機械自体にはハングル文字が書かれており(プリクラが置いてあった場所は韓国ではないが)、これが果たして正規品なのか、バッタもんなのかの区別は私には判らなかった。もっとも、日本語で書いてあったとしてもその区別は私にはできなかっただろう。

 元祖オリジナルの

なんかを見てみると、色々なフレームがあって面白い。オリジナルでも(上のものがオリジナルかどうかはさておき)、SWEET、FTTYE、地球紀行etc.といった雑誌デザインのものがラインナップされている。これらの雑誌?が果たして実在のものかどうか私は知らないが(知らないことばかりだ)、こういうデザインが結構あるところを見ると人気があるのだろう。

 さて、こういう「プリント倶楽部」みたいなことをパソコンで実現するプリクラもどきソフトというものは色々と出ているようである。単に画像を合成するだけだから、パソコンで簡単にできるのは当然だろう。しかし、である。そういったソフトを使うのは、どうも簡単でないような気がするのである。デジカメで撮った画像や、普通のカメラで撮影した写真をスキャナーで読み込んだ画像を、プリクラもどきソフトで画像合成するわけだが、これは果たして簡単なのだろうか?私はハッキリ言って、こんな作業はめんどくさいと思う。例えば、

  • 画像をPCに読み込む
  • 画像ファイルをプリクラもどきソフト上で読み込む
なんて作業は、めんどくさがりやの私には耐えられない。それに、いかにもコンピューターを使っているという感じがして、イヤになってしまう。

 しかし、考えてみるとこう文句ばかり言っていてもしょうがない。文句を言うからには、自分でも何か手を動かさなければならないだろう。そして、何より「必要は発明の母」である。というわけで、簡単なプリクラもどきソフトを私も作ってみることにした。今日は足が痛くて外に出れない。ということは、ソフトを作る時間もたっぷりある。というわけで、「必要は発明の母」で「父は私」だ(って、前にも使ったような...)。

 デジカメや普通のカメラで撮った画像は「画像をPCに読み込む作業」がどうしても必要になる。そこで、それがめんどくさいならば、「デジカメや普通のカメラ以外で画像を読み込めば良い」というわけで、ビデオカメラで取り込んでいる画像をプリクラ風にするソフトを作ってみることにしたのである。ビデオカメラであれば、ポーズをとればその様子がリアルタイムで確認できる。デジカメや普通のカメラで撮った画像を用いる場合には、静止画の加工作業がどうしても必要になる。例えば、画像の位置をずらしたり、ロゴの配置を考えたりしなければならない。しかし、リアルタイムで画面の確認ができるビデオカメラからの取り込みを用いる場合には、自分でちょっとポーズの取り方を変えれば良いだけである。そして、何よりめんどくさい画像読み込みの作業がいらない。

 まずは、第一回目バージョンはここにおいておく。アルファ版どころか、まだまだ簡単なテスト用のバージョンである。動作させるためには、同梱のVCL40.BPLをシステムディレクトリに入れる必要がある。

 このpurikura.exeの動作画面はこんな感じだ。ビデオ画像が白黒なのは、白黒のCCDカメラを使用したからで、カラーのビデオカメラを使えば、むろんカラーで写るはずである。
 
purikura.exeの動作画面

 この動作画面で、

  1. 一番左がビデオの入力画面で、
  2. 真中の画面がプリクラ風フレームをリアルタイム合成した画面で、
  3. 一番右が気に入ったポーズで静止画記録した画面
である。色々ボタンがあるが、どれも文字通り機能のボタンだ。

 これを使って、適当に色々なポーズで撮ってみたのが次である。何か、フレームがおどろおどろしい、色使いとデザインになっているが、そこはそれ私のセンスの無さということで気にしないで欲しい。
 

purikura.exeで撮影した画像達

 今回は、適当に作ってみただけなので、フレームは一種類しかなかったり、ビデオ入力のドライバーが複数あると(きっと)上手く動かなかったり、と情けない出来ではあるが、この続編で機能アップをして行く予定である。まずは、

  • あなたの髪がフサフサに! ハゲの物理学 画像シミュレーション編(仮称)
で、色々な髪型フレームバージョンを登場させる予定である。

 ところで、こういうプリクラの写真を眺めていると何か楽しい記念写真のようで、見ているだけで何やら物語性を感じてしまう。いきなり、物語性というとわかりにくいかもしれないが、写っている人やものの息吹を感じる写真と言った方がわかりやすいだろうか?とにかく、私はそういう物語を感じる写真というのがとても好きなのである。だから、街角のスナップ写真なんて大好きだし、例えば荒木経惟の写真なんていうのも結構好きだ。
 

荒木経惟が撮っていた青春18きっぷの写真

 私が青春18切符を使っていた時は、大垣夜行(別名、人民列車)に乗る時がメインで、物語性を感じている余裕はあまりなかった。しかし、青春18切符でカタコトカタコト鈍行の旅をしているのも結構気持ちが良いものだっと思う(安いし)。

 さて、最近「小さな一眼レフが欲しい病」に罹っているのだが、なかなかいいものが見つからない。今のところ有力候補はPentaxMZ-50かCanon EOS kissIIIなのだが、どうも踏ん切りがつかない。どなたか、これはオススメというものがあったら教えて頂けるとありがたい。

2000-07-27[n年前へ]

あなたと好みが似てるトコ 

私と好みが似てる人 その5

 
 

 もう暑い夏が始まったようだ。東京にいた頃は、夏ともなれば就職活動中の学生を数多く見かけたものであるが、引っ越してしまってからはそんな風物詩も見かけなくなってしまった。田舎に住んでいる私には判らないが、今でもリクルートスーツに身をくるんだ学生が街の中を歩いていることだろう。

 HIRAX.NETにも様々な学校からのアクセスがある。その中には今年就職活動をしている学生や、数年後に就職を控えた学生もきっといるのではないだろうか?そこで、今回は就職を控えた学生のためにHIRAX.NETへのアクセス数が多い会社を調べて、「あなたと好みが似ている会社」を調べてみたい、と思う。また、いつもと同じく*.ac.jpからのアクセス順位も調べてみることで、大学入試を控えた学生・その他の人のために「あなたと好みが似ている学校」も調べてみることにしたいと思う。

 そう、今回は題して「あなたと好みが似てるトコ」である。さて、前回HIRAX.NETへのアクセス元を解析してみた

の時は、*.co.jpドメインのトップ11は
%PAGE %Bytes
1205: 1.51%: SONY.CO.JP (ソニー株式会社)
 794: 1.99%: NEC.CO.JP (日本電気株式会社)
 607: 0.12%: SQUARE.CO.JP (株式会社スクウェア)
 600: 1.09%: ADVANTEST.CO.JP (株式会社アドバンテスト)
 548: 0.75%: HITACHI.CO.JP (株式会社日立製作所)
 410: 0.66%: CANON.CO.JP (キヤノン株式会社)
 395: 0.42%: FUJITSU.CO.JP (富士通株式会社)
 313: 0.68%: FUJIXEROX.CO.JP (富士ゼロックス株式会社)
 279: 0.54%: TOSHIBA.CO.JP (株式会社東芝)
 267: 0.34%: SHARP.CO.JP (シャープ株式会社)
 234: 0.30%: RICOH.CO.JP (株式会社リコー)
となっていたし、*.ac.jpドメインは
%PAGE %Bytes
 761: 1.16%: U-TOKYO.AC.JP (東京大学)
 672: 1.92%: KYUSHU-U.AC.JP (九州大学)
 425: 1.09%: CHITOSE.AC.JP(千歳科学技術大学)
 330: 0.45%: KYOTO-U.AC.JP (京都大学)
 329: 0.32%: WASEDA.AC.JP (早稲田大学)
 265: 0.39%: OSAKA-U.AC.JP (大阪大学)
 230: 0.30%: HOKUDAI.AC.JP (北海道大学)
 205: 0.39%: CHIBA-U.AC.JP (千葉大学)
 168: 0.23%: HIROSHIMA-U.AC.JP (広島大学)
 164: 0.80%: TSUKUBA.AC.JP (筑波大学)
 163: 0.53%: TITECH.AC.JP (東京工業大学)
となっていた。つまり、1999年度の「あなたと好みが似てるトコ」ベスト1はソニー株式会社であったし、「あなたと好みが似てる学校」は東京大学であった。それでは、最近はどうなっているのだろうか?

 先月の2000/06の一ヶ月の間にHIRAX.NETへは計174,914ページのページ・アクセスがあった。そして、アクセス数が多いアクセス元はこんな感じになる。電気OA機器メーカーからのアクセスが多いのが本サイトの特徴でもある。といっても、技術系サイトであればそれはどこも同じなのだろう。なお、おそらく有限会社回路設計サービスに関してはロボットだと想像している。

 こうしてみるとアクセス数の多いところは、前回とそれほど変わっていないことがわかる。ただし、前回のダントツ一位(そして技術系学生には人気No.1)のSONYが少し落ちてきているのが残念である。

 #reqs: %bytes: domain
------: ------: ------
162873: 87.13%: .jp (Japan)
 89828: 41.35%:   ne.jp (日本のネットワークサービス)
 31709: 20.72%:   co.jp (日本の企業(または営利法人))
  1577:  1.72%:     nec.co.jp (日本電気)
  1520:  3.02%:     cds.co.jp (有限会社回路設計サービス)
   764:  0.57%:     hitachi.co.jp(株式会社日立製作所)
   726:  1.65%:     canon.co.jp(キヤノン)
   670:  0.33%:     toshiba.co.jp(東芝)
   588:  0.33%:     sony.co.jp(SONY)
   539:  0.31%:     fujitsu.co.jp(富士通)
   385:  0.04%:     square.co.jp(square.co.jp)
   370:  0.20%:     fujixerox.co.jp(富士ゼロックス株式会社)
   369:  0.18%:     mei.co.jp(松下電器産業株式会社)
   304:  0.22%:     sharp.co.jp(シャープ 株式会社)
   244:  0.13%:     ricoh.co.jp(リコー)
   218:  0.16%:     ibm.co.jp(IBM Japan)
   211:  0.27%:     ntt.co.jp(NTT)
   152:  0.09%:     epson.co.jp(Epson)
 ......

 13997:  8.46%:   ac.jp (日本の教育および学術機関)
  2740:  0.70%:     KYOTO-U.AC.JP(京都大学)
   941:  0.68%:     U-TOKYO.AC.JP(東京大学)
   592:  1.13%:     BUNKYO.AC.JP(文教大学)
   536:  0.14%:     HOKUDAI.AC.JP(北海道大学)
   395:  0.16%:     NAGAOKAUT.AC.JP(長岡技術科学大学)
   358:  0.29%:     KYUSHU-U.AC.JP(九州大学)
   352:  0.12%:     JAIST.AC.JP(北陸先端科学技術大学院大学)
   318:  0.20%:     OSAKA-U.AC.JP(大阪大学)
   295:  0.32%:     TITECH.AC.JP(東京工業大学)
   256:  0.24%:     TOHOKU.AC.JP(東北大学)
 .......

 13811:  8.23%:   or.jp (日本の団体)
 11156:  7.23%:   ad.jp (日本のJPNIC会員ネットワーク)
   761:  0.48%:   go.jp (日本国政府機関)
  480:  0.10%:   gr.jp (日本の法人格を有しない団体)
 10662:  6.80%: [unresolved numerical addresses]
  4294:  2.19%: .net (Network)
  3855:  2.25%: .com (Commercial)
  3685:  0.11%: .org (Non-Profit Making Organisations)
  2321:  0.72%: [domain not given]
   192:  0.19%: .edu (USA Educational)
    82:  0.17%: .gov (USA Government)
    61:  0.04%: .be (Belgium)
    45:  0.03%: .fr (France)
    44:  0.04%: .de (Germany)
    38:  0.02%: .to (Tonga)
    34:  0.03%: .my (Malaysia)
    22:  0.03%: .arpa (Old style Arpanet)
    22:  0.02%: .uk (United Kingdom)
    20:  0.02%: .ca (Canada)
    20:  0.02%: .br (Brazil)
  .......

 ただ、こうしてしまうとどうしても人数の多いトコロはアクセス数が増えてしまう。もちろん、人数が多いところはProxyのキャッシュなども結構あるので、見かけ上のアクセス数はかなり減るだろう。ただ、それにしても人数の多いトコロはどうしてもアクセス数が増えざるをえない。

 そこで、アクセス数上位の企業の従業員数を調べて、「従業員一人あたりのアクセスページ数の順位」を調べてみた。それが次の表である。
 

従業員一人あたりのアクセスページ数の順位を調べてみると...
ページアクセス数順位会社名ページアクセス数従業員数従業員一人あたりのアクセスページ数従業員一人あたりのアクセスページ数の順位
1NEC1577370780.042532
2回路設計サービス1520???
3日立製作所764596920.012807
4キヤノン726210230.034533
5東芝670567460.0118110
6SONY588191870.030654
7富士通539436270.012359
8SQUARE3856860.561221
9富士ゼロックス370152580.024255
10松下電器3692759620.0013413
11シャープ304238000.012778
12リコー244673000.0036312
13IBM Japan218214010.0101911
14NTT211???
15Epson152110000.013826

 ただし、

  • 有限会社回路設計サービス
  • NTT (こちらは私が調べるのを面倒くさがっただけ)
に関しては人数がよくわからなかったので、「従業員一人あたりのアクセスページ数の順位」からは外している。ただ、技術系の人にとっては、有限会社回路設計サービスといったサイトを通して、知らない人はいないことと思う。おそらく、「回路設計サービス」からのアクセス数の殆どがロボットだとしても、そんなことはどうでもいいのである。

 さて、結局「従業員一人あたりのアクセスページ数の順位」で一位となったのは、SQUAREでなんと従業員一人あたり、0.56ページ/月を見ていることになる。おやおや、これはおかしい。かなり、多すぎる。こりゃ、SQUAREも更新チェック用のロボットかな。それ以外の企業の場合だと「従業員一人あたりのアクセスページ数」は大体0.0*ページ/月である。平均すると、100人いたらその内の数人が一回見に来たことがある、という感じか。まぁ、実際にはもっと少ないだろうが。

 前回、アクセス数一位だったSONYはアクセス数では6位にランクを落とし、「従業員一人あたりのアクセスページ数の順位」ではそれでも4位と健闘しているが、それでも苦戦していると言えるだろう。いやいや、これはもしかしたら先月の「できるかな?」のコンテンツ

  • オッパイ星人の力学 - 胸のヤング率編 - (2000.06.29)
  • カラープリンターの選手宣誓 - ICCファイルを眺めてみよう その2 - (2000.06.28)
  • 「色っぽい声」の秘密 - キャバクラ嬢は英語が上手い!? - (2000.06.24)
  • プリクラの中の物語 - プリクラもどきソフトを作ろう 第一回 - (2000.06.19)
  • ヘルメットの色空間分布 - 学生運動の色空間とグラフ配置 - (2000.06.16)
  • [Scraps]コンクリートの隙間に - 足元にあるカメラオブスクラ - (2000.06.13)
  • 毛髪力のガウスの法則 - ハゲの物理学 「第五の力」編 - (2000.06.07)
  • WEBページの迷路の中で - 未来の地図を手に持って - (2000.06.04)
の傾向に技術のSONY魂がそっぽを向いてしまったのかもしれない。これはマズイ。確かに、ここ最近ちょっとマズイ。二年ほど前の「できるかな?」が始まった頃の初々しい内容から少し、いやかなりズレてしまっている。いや、本当にマズイ。

 うーん、この場を借りて言っておきたいのだが、先月の6月後半から今月に至るまでのコンテンツについては、ある事情により「私の趣味」とはかなり異なるものが多い。それを強くここに断っておきたい。いや、本当に本当なのです。

 ちなみに*.ac.jpドメインに関しては、新顔「文教大学」が登場している以外は定番どころが集まっている。ちょっと不思議なのが、慶応大学・早稲田大学のような人数も多いマンモス校が11位、14位とトップ10に入っていないことである。何故だろう?

 とりあえず、今回の結論は「あなたと好みが似てるトコ」ベスト1は学校で言えば京都大学で、企業で言うとSQUARE(とりあえず)ということになる。また、大学に関しては人数比率からすれば文教大学もお薦めかもしれない。なお、念のために書いておくが、本サイトはその真偽については保証しないの。念のため。
 

2000-08-16[n年前へ]

エアコンの風は心地よく吹くか? 

真夏の夜の夢 流体力学入門編

 私は長野県の野辺山という高原で幼い時期を過ごしたせいか、暑さにとても弱い体である。なので、真夏の夜はエアコンが欠かせない体と根性になってしまった。エアコン無しではろくな夢が見られ無いどころか、眠れなかったりするのである。気持ちの良い「真夏の夜の夢」を見るためには、エアコンがとっても重要なのである。

 つい先日、そんなエアコンの話題が「今日の必ずトクする一言」に載っていた。それが、

である。エアコンの冷気に流体素子によってエアコンの送風の具合に1/f揺らぎを導入し、なおかつメーカー製のエアコンの送風では実現されていない急激な送風の変化も加えて、「快適な部屋の空調」を実現しようとするものである。面白い話である。しかも、「エアコンの送風の具合に揺らぎがあると循環の効率が高くなるかもしれず、(その様子を)数式とグラフィックで示すと良いかもしれない」と言った上で、
(おそらくhiraxさんあたりがやってくれるのではなかろうか)
と話題のパスまでされている。いきなり、ボーとしているところを授業で当てられた気分である。

 とはいえ、「エアコンの流体力学」というのもちょっと興味のある話題でもあるし、パスされたからにはやってみなければなるまい。そういうわけで、真夏の眠れない夜のパズル代わりに挑戦してみることにした。
 

 さて、部屋の中の「エアコンから送られる風の様子」を計算するということは、流体力学の計算をするということになる。流体力学の運動方程式(ナビエ・ストークス式)に代表されるような方程式群を解かなければならないのである。そこで、以前

の時にいじりかけたMichael Griebel氏らによる非圧縮性流体のNast2Dのコードをもう一度引っ張り出して使ってみることにした。このNast2Dは非圧縮性二次元流れを計算する教育用のソースコードである。詳しくはあるいは
  • Numerical Simulation in Fluid Dynamics   A Practical IntroductionISBN 0-89871-398-6
を参考にしてもらいたい。
 

 計算するモデルは次の図に示すような部屋である。四畳半一間であるかもしれないし、100畳以上の大きな広間かもしれないが、とにかく正方形の部屋だ。向かって左の青い丸部分にはエアコンがあり、そこから冷たい空気が送られてくるのである。そして、この部屋には何故かタンスがおいてある。「やっぱり、この部屋は四畳半一間じゃないの」というツッコミは言ってはいけない約束である。とりあえず、このタンスが向かって下側にある紫の部分である。このタンスが、エアコンから送られてくる冷た〜い空気流の障害物となるのである。
 

部屋の配置
青い丸部分にエアコンがあり、
紫の部分が空気流への障害物としてのタンスである。

 暑い真夏の夜に、こんな部屋をエアコンで涼しくする時のことを考えてみよう。気持ちよく眠るために、何はともあれエアコンのスイッチを入れるわけだ。そうしないと、暑くて眠れないから当然である。

 そして、そのエアコンには送風モードが何故か三つあるのだ。次のような三種類の送風、

  1. 真っ直ぐ送風するモード
  2. 単純な首振り送風をするモード
  3. 山本式エアコン用流体素子を用いた送風をするモード
を切り替えることができるのである。試しに、そんな三つの送風モードでエアコンを動かした時の「ある瞬間」における
空気流の速度分布の計算結果を次に示してみよう。
 
三種類の送風をした場合における「ある瞬間」の空気流の速度分布の計算結果
真っ直ぐ送風している場合

単純な首振り送風の場合

山本式エアコン用流体素子
を用いた送風の場合

 また、これらの場合の計算結果を動画で示したものをMPEG4形式のAVIファイルとReal形式のファイルにしたものを以下に置いておく。エアコンから空気が送られる様子を知るには、何はともあれこの動画を見て頂きたい。なお、手元のRealProducerの制限のために、このReal形式のファイルは古いバージョンのRealPlayerだとアップデートが必要になってしまった。また、MPEG4のCodecが導入されていない場合には、DivXなどをインストールする必要がある。

 とりあえず

  1. 真っ直ぐ送風している場合 MPEG4 AVI ( 289KB ) Real形式( 73KB )
  2. 単純な首振り送風の場合 MPEG4 AVI ( 577KB ) Real形式( 89KB )
  3. 山本式エアコン用流体素子を用いた送風の場合 MPEG4 AVI( 693KB ) Real形式 ( 92KB )
この動画を見れば、それぞれの場合において部屋の中を流れる空気の速度分布がどのようになっているかがよく判ると思う。エアコンから空気が吹き出している様子とか、「単純な首振り送風の場合」の送風方向がゆっくり動いていく様子とか、山本式エアコン用流体素子を用いた場合のカオス的な送風方向の振る舞いがよくわかると思う(ちなみに、今回は山本式エアコン用流体素子は送風方向をFM変調をかけた値を用いることにより、「らしい」動きを再現してみた)。また、部屋の中にタンスがあるせいで、空気がよどんでなかなか入れ替わらない(つまりなかなか冷えない)部分があることが判ると思う。

 また、それぞれのMPEG4形式の動画のファイルサイズを見れば、それぞれの場合の送風による空気流の速度分布の複雑さは一目瞭然である、と思う。真っ直ぐ送風している場合はとにかく単純な速度分布であって動画ファイルサイズも結果的に小さくなっているのに対して、山本式エアコン用流体素子を用いた送風の場合はかなり複雑な速度分布になっていて動画ファイルも結果的に大きくなっているのである。

 動画を見ることができない人のために、それぞれの場合の連続した3つの瞬間における部屋内の空気流の速度分布の静止画も示しておく。
 

連続した3つの瞬間における部屋内の空気流の速度分布
真っ直ぐ送風している場合

1

単純な首振り送風の場合

1

山本式エアコン用流体素子
を用いた送風の場合
1
2
2
2
3
3
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 これを見ると、「真っ直ぐ送風している場合」にはエアコンの正面は強烈に風が当たっている(つまり冷えまくっている)ことがわかるが、タンスの陰になっている部屋の隅などはほとんど空気が動いていないことがわかる。また、「単純な首振り送風の場合」は送風方向を動かしているとはいえ、その送風方向の変化はかなりゆっくりであって部屋の中の空気流の速度分布はそれほど急激には変化していないことも判ると思う(そういう風に計算しただけではあるが...)。いずれにせよ、もしもこの部屋の中にあなたがいたとしたら、体の決まった部分にのみ冷た〜い風があたることになるわけだ。それは体にはちょっとよろしくなさそうである。

 一方、「山本式エアコン用流体素子を用いた送風の場合」は時々刻々と送風方向が変化しており、まるで部屋を舐め回すかのように、冷た〜い空気が送られていることがわかると思う。この部屋の中にもしあなたがいたとしても、体のごく一部分だけに冷たい風が当たるようなことはなく、それほど体に悪くないことが予想されるわけである。
 

 さて、このページもかなり重いページになってきた。本来はこのタンスの裏側の空気が澱みやすい場所の「空気の入れ替わり」を、送風の具合を変えた上で調べてみたいわけであるが、それは次回のお楽しみ、ということにしておきたい。とりあえず、「真夏の夜の夢 流体力学入門編」はここら辺で終わりにしたい。

 さて、夏休というわけでこんな景色のところで気持ちの良い風に吹かれてみたりするわけである。この写真の先の方の海の向こうに見えているのは左が伊豆半島で、右が三保の松原の辺である。

 暑い夏の夜はエアコンが欠かせない体ではあるけれど、気持ちの上で言えばエアコンよりはおんぼろの扇風機の方が好きだし、扇風機よりも山の上の風の方がずっと好きだ。いつか、山の上を吹き抜ける風の音を録音して、その1/f揺らぎでも調べてみようかなと思うのである...  それとも、そんなことをしてもツマラナイだけかな?

2000-09-02[n年前へ]

もうすぐ二歳の「できるかな?」 

初心に帰ってみましょうか?


  「できるかな?」が始まったのは二年近く前の秋のことだった。

でも触れたが、当初(実は今も続いているが)は某社内の某サーバー内でこっそりと始めてみたのだった。それから二年あまりでずいぶんと色々な話が増えた。某社サーバー内でしかアップしていない
  • プリンタドライバーは仮免
  • 続 電子写真プロセスを分数階微分で解いてみよう
  • 続々 電子写真プロセスを分数階微分で解いてみよう
等の外部未公開の話も含めれば、もうすぐ200回近くになる。そして、公開場所の変化もあってずいぶんと話の傾向も変わってきた。最近では「ここのところの話題は何か変じゃないですか?hirabayashiさんどうかしたんですか?」とか、「大丈夫?hirabayashiくん?」などと言われる始末である。

 そして話が増えてきたせいか、自分自身でも「アレッ、あの話はどこにあったけ?」というように迷ってしまうことが多々ある。迷うどころか、最後まで見つからないこともしばしばあるのだ。そして、それは私でもない他の人であればましてやそうだろう。というわけで、

では簡単にそれまでの話の紹介をしたし、ではhirax.net内の全文検索機能を付けてみた。

 今回は、これまでの話題をもう一度自分で読み直して、その中から「自分のお気に入り」を調べてみたいと思う。そして、最近少し話題が変になってしまっている反省をして、もう一度初心に帰ってみようと思うのだ。

 まずは、1998年の話題からいくと

というあたりが、良い感じだ。京都の風物詩である「鴨川カップル」達が人目を気にしながら寄り添う合う姿を考えてみたものだ。後の「恋の力学」シリーズなどはここらへんから始まっていた、といっても良いだろう。そしてこの頃の[Scraps]系の話題としては、がある。少し前に、この「さなえちゃん」を描いた漫画の作者からメールを頂いたのがとても私には印象深かった。

 そして、1999年の上半期から選んでみると、まずは

というところだろう。ハードディスクの情報を可視化することで情報圧縮・エントロピーを考えてみた一話である。そして、同じような「可視化シリーズ」の一つであるはこの後「感温液晶はどこで売っていますか?」という質問メールを多々頂くことになった。そして、[Scraps]系のが私の「お気に入り」でもある。ここら辺から「できるかな?」の中に全然技術的な話題でない物が登場し初めたような気がする。

 そして、1999年の下半期はもう自分で言うのも何だが傑作揃いである。大体、書いているペースが自分でも驚くくらいのハイペースだ。月当たりの話の数を数えてみると、

  •  7月 9話
  •  8月 9話
  •  9月 8話
  • 10月 8話
  • 11月 11話
  • 12月 9話
という感じでいやもうビックリしてしまう。平均すると三日に一話である。どうも、本業が忙しいとそれに比例して制作ペースが増加するという、「恐怖の睡眠時間減少の法則」が成り立つようだ。

 この頃の「お薦めの話」はいっぱいある。例えば、

に始まった「文章可視化シリーズ」や、で始まった「ASCIIアートシリーズ」だろう。から始まる「江戸五色不動シリーズ」は江戸にロケまで行ったので、とても思い出深い話の一つである。しかも、妙な偶然のせいでまるで小説の中に迷い込んだような気持ちになったものだ。

 そして、WEBページを作る上では

などもどうしても外せない。そして、この後結構続くことになるという「恋の力学」シリーズもこの時期に始まっている。そして、この頃の一番人気が何と言ってもだろう。この「ミニスカート」系の話の流れは以降も続くことになるのが自分では意外でもあり、残念でもある。それはさておき、ナンセンス系ではなんてのも面白い話だと思う。そして、1999年の終わりはやはりこれが「お気に入り」の話である。また、[Scraps]系の話がこの時期にはやたらいっぱいあるのが面白いところだ。その内からいくつかピックアップするとこんな感じだろうか? さて、2000年上半期にもなると、すいぶんとペースも内容も落ち着いてしまう。その中でも、「恋の力学」シリーズに夏目漱石をトッピングしてみたという辺りは「文学と科学が合体」した話で、自分の中では書いてて結構面白かった話である。そして、ナンセンス系のもクダラナイところところが外せないと思う。そして、この辺りで始まり未だ継続中のは最近の変な流れを予感させるのが哀しいところである。

 さて、今回は2000年上半期までの話の中から「私の好きな話」を振り返ってみた。とはいえ、私の好きな話=他の人の好きな話ではないようだし、他の話も適当に眺めて頂いたら良いかなぁ(私が)、と思うのだった。
 



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