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2008-09-01[n年前へ]

「流行マップ」と「蝸牛考」 

 雑誌から流行・ファッションをマッピングするα版ネーム「雑誌流行L!ves」は、地図表示もすることができます。たとえば、トップページで「人気分布地図」表示を選ぶと下のような画面になります。「雑誌流行L!ves」では、アクセスした人がどの地域からアクセスし、どんな雑誌・どんなキーワード・どんなモデル…に興味を持ったかを記録することで、そんな「人気分布地図」を作り出そうとしています。

 毎日、300kmくらいの移動をし続け、車窓の外を眺めていると、都会と田舎の生活・流行は違うよなぁと感じます。柳田國男の

 文化が中心から周辺へと伝播する過程で、周辺にかえって古い文化が残っている
という「蝸牛考」ではないですが、流行にはきっと地域ごとの違い、興味の地域分布があるに違いない、と思うのです。そんなことを考えていた時に、そんな地図・分布を眺めてみることができたら少し面白いな、とふと思ったのです。

 そこで、こんな風な表示画面・機能をつけてみました。動かし始めたばかりですからデータは全然蓄積していない状態ですが、現代の流行にもきっと「蝸牛考」で描かれたような波の広がりがあるんだろうな、と思います。300kmくらいの距離の間に波の凹凸が一個くらいあったりしたら面白いな、と想像したりします。飛行機なら数十分で通り過ぎる300kmの空間的な距離を、流行はどのくらいの時間をかけて伝わっていくのだろうか?と疑問に思います。テレビや電話が伝える電磁波のような速度で伝わっていくのか、それとももっと遅い速度で伝わっていくのか、そんなことを眺め知ってみたい、とは思いませんか?

 もうひとつ、中心と周辺とどちらが「豊か」なのだろうか?ということをその地図の上で眺めてみたい、ともふと思うのです。そして、どんな場所にいたいか、ということをその地図上で想像してみたい、と考えるのです。

人気分布地図






2008-09-02[n年前へ]

「舞台ドラえもん」と「タケコプターの予算」 

 鴻上尚史の「ドン・キホーテのピアス No.681」で9月4日から始まる「舞台版 ドラえもん のび太とアニマル惑星」の紹介がされていた。その紹介文中の次の一節に興味を惹かれた。

 (タケコプターで)のび太は飛びます。でも、5人全員、ドラえもんものび太もジャイアンもスネ夫もしずかちゃんも同時に飛ばそうとすると、チケット代は1万円以上になります
 …予算的に限界がある中で、なにができるか?と考えるのも、演出家に出された課題なのです、その課題を解くのが難しかったかと言うと、これが、楽しくて楽しくてしょうがなかったのですよ。

 『世の中にある問題は、普通必ず「制約付きの問題」ですよね?それに、「制約付きの問題」じゃないと「答え」なんか出てこないじゃないですか。「制約」がないんだったら、問題を解く必要なんかなくなっちゃいますよね』という話を経済学の中島教授から聞いたとき、そのフレーズがとても面白くて、思わず笑ってしまった。結構、心が疲れていた頃だったと思うのだけれど、本当に楽しくて笑ってしまったことをよく覚えている。

 パズルを解くのが楽しくて、謎を解くのが好きで、何かを実際に作り上げるのが好きな人たちは、みんなこんなフレーズを面白く感じ、興味を惹かれるのではないだろうか。

 幅広い心を、下らないアイデアを、軽く笑えるユーモアを、上手くやり抜く賢さを、大げさに言うのならば、きっとそういうことなんだろう。誇らし気に言うのならば、きっとそう言う感じだろう。

2008-09-03[n年前へ]

あなたが思い浮かべる「マイコン」は「何」ですか? 

 「コモドールブランドのミニノートPCが登場?」という記事を読んだ。記事の中で紹介されているミニノートPCには興味を惹かれなかったが、初めての自分の「マイコン」がVIC-1001だったので、思わず読んでしまった。

 あなたが思い浮かべる「マイコン」は「何」だろう?小さなチップのような姿をした「マイクロ」なコンピュータだろうか、それとも「マイ(私の)」コンピュータだろうか?それとも、その二つを兼ね備えた自作コンピュータだろうか……?

コモドールブランドのミニノートPCが登場?CommodoreブランドのNetbookが登場






2008-09-04[n年前へ]

"worthless"と"priceless"とクライマックス 

 映画「ウォーターボーイズ」を見ていると、竹中直人が主人公に言う台詞の字幕に目を惹かれた。

So you make a fool outta yourself
Better than feeling worthless all your life
 "worthless"と"priceless"とは語呂は似ているのに、意味は正反対だ。"worthless"は「価値がない」で、"priceless"は「とても価値がある」だ。この英語の"priceless"という言葉に出会うたびに、頭の中で「?」マークが浮かんでくる。そして、"valueless"は「価値がない」で、"invaluable"だと、「とても価値がある」ときたものだから、ますます日本語の感覚と英語の意味とが、メビウスの輪のように捻れ絡んだ具合に感じられて、さらにわけがわからなくなる。

 ところで、「ウォーターボーイズ」の最後、主人公たちのシンクロ演技のシーンで流れるたくさんのBGMの中で、パフィーが歌う「愛のしるし」の歌詞には字幕がつけられている。 それは、この曲の歌詞が一種の台詞に、一種のメッセージにになっているからだろう。

To get a little stronger
I'm rowing away
In my broken boat
 こういった映画のクライマックスを見ていると感動する。 そして、眩しさと楽しさと、少しの寂寥感を感じる。 限りなく興奮する映画のクライマックス・頂点の先にも、主人公たちの人生は続く。 山頂を過ぎた先も、やはりまた道は続く。 だからこそ、こんな映画のクライマックスシーンに、いつも泣かされてしまう。

2008-09-05[n年前へ]

アンディ・ウォーホルと"work" 

 「コピーの時代」という企画展示を以前見に行った

 四条河原町を歩いていると、古本屋のドアに貼られた「コピーの時代」と書かれたそのチラシにふと目を惹かれた。あまりに気に入ったので、琵琶湖近くにある滋賀県立近代美術館に行ってみた。

 その企画展の中には、もちろんアンディ・ウォーホルもいた。そんな、アンディ・ウォーホルの言葉を眺めていると、心に引っかかる言葉が多い。たとえば、そんなものの一つがこれだ。ポール・グレアムの「知っておきたかったこと」を読み、「好奇心を持っていると、努力が遊びになる」という一節に頷(うなづ)いた人は、きっとこんな言葉に頷(うなづ)くことだろう。

Work is play
when it's something you like.
 そして、同じ"work"という単語で繋がるこんな言葉に目を留める人もいると思う。そんな時、自分はどこに行きたいと思うのだろうか?そこに行きたいと思う理由は何なのだろうか?そして、一体何をしたいのだろう?というという「?」マークが湧いてくることもあると思う。
I'd like to work in Europe.
But I wolud'nt do the same things,
I'd do different things.

 そんな疑問への答えは、「コピーの時代」のアンディ・ウォーホルは、どのように用意していたのだろうか。

...Making money is art
and working is art
and good business is the best art.

Warhol






2008-09-06[n年前へ]

バスケットボール・シュート・ロボット 

 下の動画はバスケットボールのシュートをするロボットだ。これが、実に「サイバー」な感じ・動きに演出されていて、見ていると実に面白い。何かをしようとする前に、ギュイン・ギュインと左右に動く仕草は、本当に映画の1シーンのようだ。今、この時代に連想する「ロボット」ではなくて、少し昔の頃に「ロボット」と聞いて思い浮かべたような感じだ。

 これが、もっと前の「ろぼっと」だったら、もっとカタコトゆっくり動きそうだ。

2008-09-07[n年前へ]

ミニチュア写真風な景色 

 丘に登り街を眺めると、そこにはミニチュア写真のようにしか見えない景色が広がっていました。そのままの素の景色を自分の目で眺めているだけでも、小さなミニチュア模型の世界のようにしか見えない、不思議な世界が広がっていました。

 あまりに、その不思議さが心地良かったので、ケータイを取り出して、ケータイのレンズをそのミニチュア風の景色に向けてみました。すると、一眼で覗き立体感が失われるせいか、ミニチュア模型の世界そのものになります。

 そんな景色を眺めているうちに、ミニチュア撮影をする映画監督のような気分になってきました。そこで、ケータイで動画を撮りながら丘を降りてみました。まるでミニチュア世界、小さな惑星に宇宙船で着陸するするような気分を感じながら、そんな動画を撮ってみました。それが、下に貼り付けた動画です。

ミニチュア写真風景色ミニチュア写真風景色ミニチュア写真風景色






2008-09-08[n年前へ]

大きな大きな「ミニチュア鉄道」 

 ミニチュア写真風な景色を見て連想したのが、大きな大きな「ミニチュア鉄道」です。たとえば、下に貼り付けた動画のような、ミニチュア模型なのだけれども、その小さなミニチュア世界が驚くぐらいの大きさに広がっていて、その広い世界の中を小さな人や馬や牛や列車が動きまわっている・・・というようなものです。

 動き続けているこの広いミニチュアの世界をメンテナンスし続けている人がいます。小さな模型を清掃したり・修理したりする専用の道具がたくさん置いてある部屋があって、そこでは魔法使いのように人や木々を作り直し続けている人がいます。魅力あるミニチュア世界を眺めるとき、人知れずそんなメンテナンスをしている「小人さん」を眺めているのがとても楽しい、と思います。

2008-09-09[n年前へ]

ハインツのケチャップの粘性のナゾ? 

 『使いこなしにくい「不揃い」は美味しい。』で書いたように、ハインツのトマトケチャップは平均果肉粒径が大きく、また粘性が高い、という話を聞いたことがあります。

 そういった話を聞いたことがある一方で、(その話を聞いた後に)色々な会社のトマトケチャップを買い、容器からケチャップが出るようすを観察したり、ケチャップを舐めて果肉の大きさを味わってみたりした結果では、ハインツのケチャップは決して粘性が高いというようにも感じませんでしたし、また、果肉も他社に比べて大きいというようには感じなかったのです。ですから、いつか答えを知りたいことの1つが、この「ハインツのケチャップの粘性が本当に高いのか?」「ハインツのケチャップの果肉粒径は本当に大きいのか?」というナゾ・疑問です。

 ハインツのケチャップは「容器からケチャップから出にくい」ことを見せつつ、(下に貼り付けた動画のような)"It's slow good!"と謳うコマーシャルで有名です。このコマーシャルは、"slow"を"so"に掛けた現象的には特に根拠がないコマーシャルなのか、それとも実際の現象と相関がある”科学的”なコマーシャルなのか・・・それが知りたくてたまりません。「ハインツのケチャップは瓶から出にくくて、粘性が本当に高いのか」・・・それが「知りたいナゾ」のTOP10に必ず入る疑問なのです。

2008-09-10[n年前へ]

エルビス・プレスリーが「11人いる!?」 

 アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)がモチーフに使った"Elvis"を高速でパタパタ切り替える動画のようなものを以前見たことがあります。動画といっても滑らかなものではなくて、拙いパラパラマンがのような、動いているエルビスが幾重にも重なり合うようなものでした。だからこそ、その何人もの違う瞬間のエルビスが重なり会うようすが、見ていてとても楽しかったように思います。色々な表層的なイメージだけがただ重なっていくようすに、ただただ興味を惹かれた感じでした。

 長い時間をかけて、アンディ・ウォーホルの"Elvis 11 times"を見ました。2m×10mくらいの大きさの"Elvis 11 times"を眺めると、エルビス・プレスリーが少なくとも11人並んでいます。「少なくとも」というのは、見る方向で違うエルビスが見えてくるので、「11人」というような風に正確に数えることは難しかったのです。

 どういうことかというと、エルビスを描き出す模様がついた編み目が重なっていて、その立体構造が「見え方」に指向性を持たせているのです。背景となる銀色と模様を作る黒色とが見る方向次第で、互いに色が逆転して見えたりするのです。立体構造のために、黒色が銀色に隠蔽され見え方が変わったり、視点位置によって鏡面反射光の強度が黒色部分より銀色部分の方が弱く、黒色と銀色の見え方が反転して見えたりするのです。そのため、同じ場所でも見る方向によって違うエルビスが見えてきます。だから、大雑把に言うと「エルビスが11人いる」のですが、そこには実はもっと多くのエルビスが描かれていて、見る方向によって違う姿のエルビスたちが見えるのです。レンチキュラーレンズを貼り付けた立体写真のように、見る方向によって見える画像が違ってくるのです。

 "Elvis 11 times" はどこから見るかによってその姿を変えるのです。人がどんな場所に立ってどこを見るかによって、違った姿が見えるのです。だから、単純な2次元には収まらない"Elvis 11 times"は、単純に一枚の写真に写し取ることはできないわけです。写真のシャッターを押したとして、そこに写る映像は、本物とはひどく異なる姿になってしまうわけです。そんなことがとても面白くて、"Elvis 11 times"をとても時間をかけて眺めてみたのです。

Elvis 11 times






2008-09-11[n年前へ]

ハインツとデルモンテのトマトケチャップの疑問 

 疑問か愚問はわからないけれど、ハインツのトマトケチャップに関する疑問はまだまだある。その一つが、「ハインツとデルモンテは、現在、どんなトマトケチャップを作っているのだろう?」という疑問だ。ハインツとデルモンテが部門合併したと聞いたけれど、ハインツとデルモンテは今は一体どんなケチャップをどんな風に売っているのだろうか。

 ハインツの本社のほど近くに、ハインツが名付けたハインツ・フィールドというアメリカンフットボール場がある。しかし、そのハインツ・フィールドの隣にあるのは、デルモンテのビルだ。そして、そこにはハインツのケチャップが並んでいる。

 一体、ハインツとデルモンテはどんなケチャップをどのように売り分けているのだろうか。世界各国の色々なケチャップメーカとどのように提携し、どういった味のケチャップを製造販売しているのだろうか。そして、それらのケチャップはどんな粘性でどんな風に果肉が入っていて、そしてどんな味なのだろうか。

ハインツハインツハインツハインツ






2008-09-12[n年前へ]

キャンパスを歩く新入生たち 

 「ウォーターボーイズ」を見るたび、いつもラストシーン近くで、あまりに眩しいせいか、その眩しさに涙が出そうになります。何回繰り返してみても、いつも泣きそうな気持ちになります。

 大学のキャンパスを歩いていると、学生が溢れています。新入生たちを迎えるために、学生が色々な催しをしています。そして、そんな先輩たちの中を若い新入生たちが歩いています。もちろん、若く見えない新入生もいるはずなのですが、そういった新入生は先輩や職員と見分けがつかないので、新入生だとわかる学生はみないかにも若さが満ちあふれている・・・ということになります。

 若さ溢れる新入生たちを眺めていると、やはりとても眩しくてとても素敵に見えてきます。「ウォーターボーイズ」で流れるシルビー・バルタン「あなたのとりこ」のレコードが頭の中のターンテーブル上で勝手に周りだし、レコード針がプツッと音を立ててそのレコード上をなぞりだします。そんな脳内音楽を背景に聞きながら目の前の景色を見ていると、やはりあまりに輝いていて、なぜか見とれてしまうのです。


キャンパスキャンパス






2008-09-13[n年前へ]

「雑誌DE流行マップ」始めました 

 先日作ったWEBアプリケーションに少し手を入れたアップデート版を動かし始めました。下の動画は、WEBアプリを操作している時の画面をキャプチャしてみたものです。

 ファッション・ライフスタイル雑誌は、私たちの毎日を映し出したり、作り出したりする媒体のひとつです。同じ雑誌を毎号必ず買って読む人もいれば、特集記事・掲載モデル・付録など内容に応じて、「つまみ食い」のように時によって違う雑誌を買う人もいます。どんな雑誌を選ぶかということの積み重ねが、私たち自身や私たちの毎日を作り出していきます。
 「どんな雑誌のどの号にどんな情報が載っているのかを、特集記事・キーワード・掲載モデル・流行度比較・読者年齢や読者層といったポジショニングマップ・読者分布地図…といったさまざまな視点から眺めることができる」のが「雑誌DE流行マップ」です。あなたが「知りたいこと」「なりたいもの」「手に入れたいもの」が載っている雑誌を「雑誌DE流行マップ」を使えば楽しく見つけ出す・眺めることができます。

2008-09-14[n年前へ]

理系ファッションはなぜ「ジーンズ+Tシャツ+ボタン全開シャツ」なのか? 

 長年の疑問のトップ1に君臨し続けているのが、理系ファッションはなぜ「ジーンズ+Tシャツ+ボタン全開シャツ」なのか?…ということです。私自身、「ジーンズ+Tシャツ+ボタン全開シャツ」というファッションをしていることも多いのですが、なぜ理系人間がそういったファッションをすることが多いのか、よくわからないままなのです。

 右の写真のような眩しい大学生たちが溢れるピッツバーグ大学のキャンパスの隣には、テクノロジーやアートの印象が強いカーネギーメロン大学があります。こっちのキャンパスがどういう感じかというと、山在り谷在り(というより谷在り谷在り)の東工大のキャンパスによく似ています。東工大のキャンパスを大きくしたら区別がつかないかも、と思うくらいです。

 そのキャンパスを歩いているのは、もちろん「ジーンズ+Tシャツ+ボタン全開シャツ」の人ばかりです。そして、その「Tシャツやワイシャツ」は、黒や暗いくすんだ色が多く、ビビッドな色のものを着ている人はほとんどいません。つまり、秋葉原にいる人たちに投網をかけて、網にかかった人たちをゴッソリ東工大キャンパスに放牧した感じ、です。…ひとことで言ってしまえば、たぶん、東工大キャンパスそのままと区別がつかないように思えます。

 一体、なぜ理系ファッションは「ジーンズ+Tシャツ+ボタン全開シャツ」でくすんだ暗い色が多いのだろう?といつも首をかしげます。自分自身、そんな服を着ているのに、なんでいつもこんなファッションで身を包んでいるんだっけ?とふと不思議に思ったりします。一体、この理系ファッションのDNAはどういう具合に発現しているのでしょうか…?

キャンパスキャンパス






2008-09-15[n年前へ]

雑誌の「読者年齢vs.購買力」マップを眺めてみると!? 

 右に貼り付けた説明スライドのように、「雑誌DE流行マップ」の狙いは雑誌や流行りというものを色々な見方で眺めたいということです。 だから、たとえば、雑誌タイトルの一覧ページでは10種ほどの眺め方ができるわけです。

 さまざまな軸で雑誌を眺めたり、言葉を眺めたり、あるいはそこに登場する人たちを眺め直してみることで、流行りや流行らないことの全体像を見てみたい、あるいはその全体の中に各部分がどう位置しているかを眺めてみたい、と思いました。そこで、そんなことができるツールを作ってみたのです。

 ツールを作ってみたので、まずは「読者の年齢」「読者の購買力」「読者の数」という三つの軸で雑誌や流行を眺めてみることにしました。ここで、「読者の年齢」というのは「その雑誌を買っている読者の平均年齢」で、「読者の購買力」というのは「その雑誌を買っている読者がファッション・余暇などに費やしているお金の量」で、「読者の数」というのは「その雑誌を買っている人たちの数」です。

 右の散布図は、雑誌の「読者の年齢vs.読者の購買力」チャート表示をしてみたところです。横軸が「読者の年齢」で、縦軸が「読者の購買力」です。バラツキはもちろんありますが、大雑把には右上がりの傾向を示しています。つまり、「年齢が高い方が購買力も高い」という単純な傾向です。ただ、そこにはバラツキもあって、そのバラツキこそが「読者の年齢vs.読者の購買力」というポジショニングマップから見えてくる雑誌読者層、雑誌の読者の姿、ということになります(いずれの値も独自の適当ロジックで算出している推定値ですから、正確な姿からはほど遠いとは思います。ただ、「読者の購買力」推定と「読者年齢推定」は独立に推定していることは付記しておきます)。

 このグラフを見ると、non-noJJLEONが一直線に並んでいたりして、少し面白いです。年齢が高くなっても若い頃のままの購買力の増加を保ち続けているのが、LEONなんだろうかとか想像したくなります。また、同じ赤文字・女子大生系でも、JJよりCanCamの購買力が低い!?なんていう姿が見えたりします。さらに、CanCamAneCanもほぼ一直線上に並んでいて、その先にはSTORYがいます。つまり、「CanCamAneCanという道を真っ直ぐにそのまま進んでいくと40歳を過ぎる頃にはSTORYを読んでいるかもしれない!?」というような想像ができたりするわけです。

「読者年齢vs.購買力」スライド2散布図1






2008-09-16[n年前へ]

雑誌の「読者数vs.購買力」を眺めてみると!? 

 「雑誌DE流行マップ」で、雑誌の「読者数vs.読者の購買力」を眺めてみたのが、右のグラフです。読者数が多い雑誌ほど読者の購買力が急激に少なくなる、というよくあるタイプの分布図になります。

 この分布図は「読者数が多い雑誌ほど読者の購買力が急激に少なくなる」というよりは、読者数が少ない雑誌は読者の購買力がとても高い、という方が正確かもしれません。読者数が多ければ読者の購買力が低くても雑誌は存続できるでしょうが、読者数が少ない雑誌は、読者の購買力が高くないと雑誌を刊行し続けることはできないでしょうからです。

 たとえば、CanCamは圧倒的な読者数を誇りますが、その一方で、(独自の実にテキトーな特徴量算出アルゴリズムでは)読者の購買力は低いのです。JJ, PINKY,RAY,Vivi,CanCam といった「お姉系、赤文字系、女子大生系」の雑誌だけを表示して、それらの雑誌それぞれのポジショニングを眺めてみるのも面白いと思います。

雑誌の「読者数vs.購買力






2008-09-17[n年前へ]

Randy Pausch Last Lecture 

 Randy Pausch Last Lecture: Achieving Your Childhood Dreams を見て(講演内容原文)、そして、Randy Pausch が設立したカーネギーメロン大学のETC(Entertainment Technology Center)に行きたいと思った。その空気を感じてみたいと思った。

We actually don’t want our kids to learn football. We send our kids out to learn much important things. Teamwork, sportsmanship, perseverance, etcetera, etcetera. And these kinds of head fake learning are absolutely important. And you should keep your eye out for them because they’re everywhere.

 そういう夢を見たら、あとはとても簡単だ。"How you can achieve your dreams"、「夢をかなえるための方法」は彼の最後の授業で聞いたのだから、難しいことを考えずETCに行けばいいだけだ。

 そこで、ETCに行ってみた。夢見たのは「ETCで学んでみたい」といったようなことではなくて、「ETCに行ってみたい」ということだけなのだから、「ETCで学んだり仕事をする=そこの空気に触れる」という大それた夢でなく「とりあえずは、そこの空気を吸ってみたい」という、つまりはずいぶんちっちゃい夢なのだから・・・、することは、ただ自転車を走らせMonongahela川沿いにあるETCに行けばいいだけだ。

 丘陵地帯にあるカーネギーメロン大学からだと、短い坂を下りて川沿いを走る376号に出て右に曲がると、そこにまるで「田舎の国道沿いにある小規模の工場」のような外見のETCが見えてくる。ダウンタウン側だと、廃線上に作られた自転車道路を数分もペダルを漕げばフェンス越しにETCが見えてくる。廃線上のサイクリングロードから376号を渡るために、そこからさらにMonongahela川上流へと自転車を走らせれば、丘陵地帯から降りてくる道にサイクリングロードから出ることができる横道がある。

 ETCを眺めながら、レクチャー最後の言葉を頭の中で復唱してみる。そして、ETCの(周りの)の空気をゆっくり吸ってみる。車が通りたびに埃っぽさを感じながらそんな空気を吸ってみる。

Did you figure out the head fake?
It's not about how to achieve your dreams. It's about how to lead your life. If you lead your life the right way ... the dreams will come to you.
Did you figure out the second head fake?
The talk's not for you. It's for my kids.

Photo






2008-09-18[n年前へ]

「99%カット」と「20dB低減」のどちらがスゴイように思えるか? 

 ソニーの“騒音99%カット”ヘッドホンを見たとき、こんなことを考えた。ノイズを99%カットするということは、つまりノイズを20dB低減する、ということである。dB=10 Log10(残ノイズ量/元ノイズ量)だから、騒音90%カットなら10dBだけノイズを除去できていることになるし、騒音99.9%カットなら30dBカットということになる。というわけで、騒音99%カットなら20dBだけノイズを除去できていることになる。「99%カット」と「20dB低減」のどちらがスゴイように聞こえるだろうか。100dBの騒音が80dBになるというのと、100の量のノイズが1になるというのと、どちらが効果が大きいように思えるだろうか。

 10cm×10cmの黒い正方形が、10cm×10cmの白い正方形を1cm×1cmの部分だけ黒く塗りつぶしたものになった時の変化がいわば、99%=20dBの変化である。「99%カット」と「20dB低減」のどちらがスゴイように思えるだろうか・・・ということになぜか興味を感じてしまう。

2008-09-19[n年前へ]

[読者年齢 vs. 購買額]と「着回し」 

 「雑誌DE流行マップ」を始めたわけですが、この雑誌DE流行マップを作った動機は、「見えにくいけれど実は当たり前のように存在していることを見えるようにしたい・・・そしてそれをどう思うかということを考えてみたい」という気持ちが一番大きいように思います。

 たとえば、[読者年齢 vs. 購買額]散布図を使うとこんなことが見えてきます。まず、トップページで[読者年齢 vs. 購買額]散布図を眺めてみたのが右上の図です。大雑把には読者年齢が上昇するにしたがって、購買額が増える・・・という傾向になります。そこにはもちろん、大きなバラツキがあります。

 そこで、バックナンバー検索ページから「着回し」を検索した結果が着回し(右図)になります(検索回数が多いキーワードは自動的にタグとして登録されます)。その「着回し」を含む雑誌の[読者年齢 vs. 購買額]を散布図にしたものが次の右の図になります。

 「着回し」という言葉を含む雑誌が、右下の方に分布していることが一目でわかると思います。この図を一言で言い表せば、「着回し」を気にする読者はファッション購買額が全体平均より低い・・・という風になるように思えます。逆に家は、ファッション購買額が全体平均より高い読者層の雑誌には、「着回し」の記事など載っていないのです。

 たとえば、これが「見えにくいけれど実は当たり前のように存在していることを見えるようにしたい・・・そしてそれをどう思うかということを考えてみたい」ということの示す題材の一つだと思います。

 「」という3文字のキーワードから、ライフスタイルの違いが見えてきます。そういった見えにくいけれど実は当たり前のように存在していることを見えるようにしたい・・・そしてそれをどう思うかということを考えてみたい、というのが何よりも「雑誌DE流行マップ」を作った動機です。

ファッション雑誌全体着回し






2008-09-20[n年前へ]

「着回し」の波は季節の変わり目にやってくる!? 

 「雑誌DE流行マップ」の着回しタグページを眺めると、右図のようなチャートが画面右部に表示されています。これは、最近1年間に「着回し」がどのくらい話題になっているかを示しています。このチャートを眺めてみれば、3ヶ月くらいの周期の波を見て取ることができます。つまり、季節が変わったくらいの時期に「着回し」が行われていることがわかります。

 3,6,9月といった初春・初夏・初秋の時期に、ファッション雑誌と手持ちの服を両手に持って「持っている服をどう着回そうか・・・」と考えている読者の姿が見えてくるような気がします。そんなことを心に思い浮かべてみると、何だか少し面白いな、と思うのです。

2008-09-21[n年前へ]

コミック調動画処理ソフトを作る 

 以前作ったコミック調動画処理ソフトを少し手直ししたものを、ここ (comicmovie.20090921.lzh) に置いておきます。たとえば、下の動画はラトルバック動画にコミック調動画処理をかけてみたものです。"Video"ボタンを押してAVIファイルを開くと自動的に処理が始まり、元AVIファイルと同じ場所に"hoge.avi.result.avi"という処理結果動画を出力します。

"Open"ボタンを押すとJPEGファイルを開くことができて、"Save"ボタンで処理後ファイルを保存することができます。つまり、静止画に対するコミック調処理も行うことができます。

2008-09-22[n年前へ]

アクティブ・ノイズ・キャンセリング PC を作る 

 「周りの騒音が大きな場所で、集中してPC作業をしたい」と思うことがあります。そんなときに、ふとこんなことを思いつきました。

 PCのマイク入力から環境音を取得して、その逆位相の音をスピーカーから出力したら、PCのごく近くの領域だけは、ノイズ=ゼロの理想的な作業環境が生じるのではないだろうか?
というわけで、アクティブ・ノイズ・キャンセリング PC を作ってみました。やったことはとても簡単、SimuLinkを使って、サウンド入力の逆位相の音をスピーカーから出力するモデルを作ってみたわけです。一言で書けば、サウンド入力×-1の音声をサウンド出力するだけのモデルです。

 1分クッキングで作った「サウンド入力の逆位相の音をスピーカーから出力するモデル」が下中央で、(試しに動かした時の)下左画像はサウンド入力の波形で、下右画像はサウンド出力画像になります。なお、両者ともオートスケールなので、一見するとDCレベルが違っているように見えますが、DCレベルは同じです。(そもそもDC成分はサウンド入出力では無視されますし)

 PC周囲の騒音を逆位相の音波で消せたか・・・というと、その効果は全然わかりませんでした。大雑把な計算では、低音騒音は消せそうな気がしたのですが、1分クッキングのアクティブ・ノイズ・キャンセリング・モデルでは何の効果もありませんでした。・・・というわけで、「アクティブ・ノイズ・キャンセリング PC を作る」という楽しい課題がここに生まれたのです。

アクティブ・ノイズ・キャンセリング・システム






2008-09-23[n年前へ]

雑誌DE流行マップ で付録を眺める 

 雑誌DE流行マップ付録を入り口に雑誌を眺めてみるのも、結構面白く感じます。付録一覧を眺めてみると、○×Bookとか△□図鑑といった、小冊子が付録になっているものが多いことに気づきます。

 それは一体なぜだろう・・・?と考えているうちに、こんな風に思ったのです。もしも、その小冊子を雑誌内のページに取り込んでしまうと、それは「付録」ではなくなって、小特集になってしまいます。けれど、その小特集を本誌から別に切り離しておけば、それは「付録」になるという仕掛け・・・なのかもしれません。

 そんな業界ごとのテクニックを眺めてみるのも、またそれで面白いかもしれません。

サムネイル






2008-09-24[n年前へ]

Pop-Eye 

 "Famous For 15 Minutes: My Years with Andy Warhol"を読んでいると、小気味良くパズル(謎)な会話に出会った。アンディ・ウォーホルに「ウルトラ・バイオレット(=紫外線)」が投げかけた問いと、その言葉に返された言葉だ。

Why not dress as Popeye, your hero?
He says, "It's Pop Eye."
憧れの「ポパイ」みたいな見た目に何でしないの?
僕が憧れてるのは、"ポップ・アイ"だよ。
 "ポップ・アイ"とは、一体どんな「瞳」なのだろうか。

 Andy Warhol Museum の壁にこんな言葉が描かれていた。この言葉は、個性や中身がないと悩みがちな現代の私たちに、とても自然なくらいに伝わる言葉のような気もする。

 Once you 'got' Pop, you could never see a sign the same way again. And once you thought Pop, you could never see America the same way again.
 中身に個性も無さ気な缶詰を描いた画を見ながら、ホウレンソウの缶詰を食べると超人的な力を放つポパイを思い浮かべ、そして、"ポップ・アイ"とは、一体どんな「瞳」なのだろうか、と頭を捻って考えてみる。

Pop-eye






2008-09-25[n年前へ]

THE LAST LECTURE のビデオの「聞こえないひとこと」 

 目の前でマジシャンが手品をする時のように、目の前ですべてが見えているようで、けれど実はその陰に見えないものが潜んでいる、ということは多い。その隠れているもの、隠れていた言葉をふと聞いたとき、見ていたはずの景色・仕草の重みを実感することがある。

 Randy Pausch のTHE LAST LECTUREを読んだ。一番印象的だったのは、Jai がバースデーケーキを吹き消した直後のシーンだ。会場の聴衆の声・ざわめきを遠くに感じながら、RandyとJaiがケーキのろうそくを消した後のシーンだ。

We heard them, but it was like they were miles away. As we held each other, jai whispered something in my ear. "Please don't die."
 ビデオを見直せば、Jaiとキスをして抱きしめあったあと、Randy Pausch は一瞬、それも、決して短い時間ではない長い間、左の方、つまりはJaiから顔をそむけたことに気づかされる。耳元で囁(ささや)かれた「死なないで・・・」という言葉を聞き、ただ顔を背けるしかなかったのだな、ということを知ると、何気ないそのシーンにのしかかっていた重みに気づかされ、心を動かされる。

2008-09-26[n年前へ]

Pop-Eye と anan別冊 POPEYE 

 雑誌サイトを作ってみようとした時、まずはいつものように図書館に通って雑誌文化の下調べをした。色んな雑誌の特徴や創刊時のエピソードを読んでいて面白かったことがいくつもある。たとえば、POPEYEがananの別冊として始まった、といったそういう雑誌の生まれから、雑誌が続いていくうちにどのようにポジショニングが変化していったか、ということだ。

 当初は月2回女性誌の「anan別冊・Men's an an POPEYE」として、コラム・マガジンとしてスタートした。アニメポパイの主人公ポパイをキャラクターに、1976年6月に、当時の平凡出版(現在のマガジンハウス)より、「Magazine for City Boys」というサブタイトルで創刊された。
   Wikipedia

 そして、POPEYEはPop-Eyeだったことに気づく。ウォーホルが口にしたPop-Eyeのような60年代の空気と視線をまとわって、あぁ生まれてきたんだなぁ、と思うと「頭の中の世界年表パズル」中のピースがコトリとはまる感じで小気味よい。

2008-09-27[n年前へ]

Physics(物理)をFun(楽しむ) 

 「Physics(物理)をFun(楽しむ)」というシミュレータ、Phunがとても楽しそうだ。オープンソース化された日には、色々な属性・色々な力をユーザが追加することができるようになるだろう、そうなったとしたら、きっともっと楽しくなるはずだ。

2008-09-28[n年前へ]

アンディ・ウォーホルと"inter view" 

 "double meaning"で、その二つの"meaning"が相反すること、にいつも見とれる。二つの重なる言葉、けれど、それらがまるで反対のことを意味する言葉が好きだ。なぜなら、それが現実だから、だと思っている。もしも、片面しか見せないものがあるとしたら、(このフレーズは何度も書いているが)映画のセットのように薄っぺらいものでしかない、と思っている。"inside out"なんていう言葉が好きな理由は、そんな気持ちからだ。

 アンディ・ウォーホル・ミュージアムで、ウォーホルが創刊した「インタビュー(interview)」誌が壁の一面に並んでいた。多くの観客は、表紙に描かれたインタビューイの表情を眺め、それが誰かを確かめる。そして、傍らにある本棚からそのインタビューイが語った言葉を眺めている。

 その雑誌「interview」というタイトル・ロゴは、デザインのせいか、どれもすべて"inter View"という風に見えた。「内面を覗いたもの」というタイトルの雑誌と、アンディ・ウォーホルの「僕を知りたければ作品の表面だけを見ればいい。裏側には何もない」という言葉、そのまるで反対の言葉、"double meaning"な言葉がとてもいい。

 「表面だけを見ればいい。裏側には何もない」という言葉は、その「裏側の実在・裏側に惹かれる心」があってこそ、の言葉だと思う。「表面だけ」で「後ろに何もなかったとしたら」、それは後ろに倒れてしまう。・・・だから、と書き続けるには論理的に飛躍があるけれど、「表面だけを見ればいい。裏側には何もない」という言葉が意味を持つためには「裏側の実在・裏側に惹かれる心」という方向性がなくてはならない。つまり、これは一種のパラドクスな言葉である。それが、実に的確だ、と思う。

2008-09-29[n年前へ]

虹を見る 

 昔、砦が築かれていたという Three Rivers Meeting Point に朝行った。すると、とても高く吹き上がる噴水が、綺麗な虹を作っている。

 虹を背景に、二人でセルフポートレートを撮ろうとしているカップルがいた。多分、あのデジカメの画角では虹は写らない。だから、言い尽くされた言葉を口にする。"May I help you?" 

 カップルが手にしていたデジカメを手に、少し遠くから虹とカップルを写してみた。液晶ファインダーの中で、虹に囲まれていた二人は、一体どんな二人なんだろう?シャッターを押して記録された画像には、綺麗な虹と二人が写っていただろうか。写っていたら、いいのだけれど。

虹






2008-09-30[n年前へ]

いつか触れてみたい Ada 

 いつか触れてみたいプログラミング言語の一つがAdaだ。何しろ、こんなフレーズを目にしたら、

ボーイング777や、F-22戦闘機の制御ソフトウェアはAdaによって書かれている。
誰でも、ボーイング777やF-22戦闘機、あるいは、ニューヨークやパリの地下鉄の後ろにいて、それら全てのシステムを動かしているというプログラミング言語を眺めてみたいと思うに違いない。

 ・・・みんながみんなそうでないかもしれなけれど、もしもできるなら、そのコードの一部を眺めてみたい、と思う人もきっと多いと思う。

 一体、あの巨大な飛行機のそれぞれの部分がどのように協調して動いているのだろうか。どんな制御がされているのだろうか。そんなことを知りたい、いつかAdaに触れてみたい。