hirax.net::inside out::2011年02月27日

最新記事(inside out)へ  |   年と月を指定して記事を読む(クリック!)

2011年1月 を読む << 2011年2月 を読む >> 2011年3月 を読む

2011-02-27[n年前へ]

「ビルの階数」と「エレベータに並ぶ人数」でエレベータが停まる回数がわかるの法則 

 都会で感じる「気まずい時間」のひとつが、ビルのエレベータで過ごす時間です。エレベータという三畳一間以下の狭いスペース中で、たくさんの人が視線を合わせずに「進行階表示を眺めている」瞬間は、まさに「気まずい」という言葉を描いたような時間に思えます。そんな瞬間こそが好きだ…という人が決して多いとは思えませんから、「エレベータに乗る時間をいかに少なくするか」を考えている人はきっと多いことだろうと思います。

 M階のビル(の一階)で、エレベータの前にN人が並んでいるならば(そのN人がエレベータに乗り込むならば)、平均的に、エレベータが停まる「階の数」は

M ( 1- ( (M-1)/M )^N )
と表されます。…これはつまり、高いビルならば停まる階数が多い可能性が高く、エレベータに乗り込む人数が多ければ、やはり階数が多い可能性が高い、という単純な真実です。

 それは、エレベータが停まる階数は、NとM次第で変わるけれど、ビルの階数とエレベータに並ぶ人の数を眺めてみれば、どれだけの「気まずい時間」を過ごすことになるのかを知ることができるという面白い真実、「ビルの階数」と「エレベータに並ぶ人数」でエレベータが停まる回数がわかるの法則です。

 明日、あなたがエレベータに乗り込んで気まずい時間を過ごそうとする時に、「ビルの階数」と「エレベータに並ぶ人数」を数えて「何階に停まるか」予想してみるのも面白いかもしれません。エレベータの中で、「科学が予測する数」が真実と一致するかどうか、そんな賭けにワクワクしてみるのも楽しいはずです。・・・そうすれば、都会で感じる「気まずい時間」が少し減るのではないか、と思います。